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不幸の始まり!?
3
「…………」



だから…沈黙が恐ぇーよ!!!
なんで俺が家に帰るだけでこんなに命の危険を感じながら帰らなくちゃなんないんだよ!!
今、自分が不幸だと思ってる奴!!
土下座して俺に謝れー!!
俺の方は冷や汗たらたら…この隣の男に何されるかわかんないこの状況!!
しかも俺はチキンですよ!?
大切にソフトに扱ってもらわないと困るガラスのハートを持っているこの俺に何の恨みがあってこんな状況に陥らなきゃならないんだ―――!?




もう…本当に無理です。
俺走るの苦手だけど今なら世界新出す勢いで走れると思う。



わかる?わかる?
それだけ耐えられない空気なんだって事がわかる――!?




目の前を見ると自分の家が見えた事であからさまにホッと胸を撫で下ろす俺。
…やっぱりどんなに頑張ったってチキンはチキンなんだ。
早く家に入って…。



「あ…あああの!!いい家に着きました!!送ってくれて…あああありがとうございました」


ちっともありがとうとは思ってはいないが(寧ろ迷惑)ここは言っといた方が良いだろうと口を開いて家に急いで入ろうとする。








が…――。



ガシッ。




ヒィィィィイ!!?ま…また!?
また腕掴まれたー?


今度は何だ?
あ…あれか!?
送ってやったんだから金出せやコノヤローか!?
でも俺今、全財産30円ですっ!!
ハッ!!
で…でも出さなかったらお決まりの…フルボッコが!?
そ…そうだ―!!
きっとそうなんだ!俺は金を出さないからそれに怒った木崎が俺をボコボコにするんだ―!!
きっとそうだ…。



グッバイ。
俺の青春



グッバイ。
俺の命…


最後は可愛い可愛い女の子と付き合いたかったなぁ…。
俺は最後まで不幸な人生を歩むつまらない男だったなぁ



こんな事ならもっとしたいことしとけば良かった…なんて。


よ…よし!!
木崎悠真!!
こ…来い!!
俺だって最後の最後くらい男らしく殴られてやるっ!




「おい…」


木崎が俺に声を掛けた途端に肩が上がるのが解った。


お…俺のバカ――!(泣)
どんだけチキン街道まっしぐらなんだよ…。


「おい…こっち向け」


ヒィ!!?
い…嫌だぁ――!!

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あきゅろす。
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