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弱ペダ小説
巻荒☆神楽様リクエスト
巻「なぁ。俺らが結婚したら、どっちの姓を使う?」

突然ふっかけたとんでもない問い掛けに、恋人は案の定お茶をふく。

荒「変なこと言ってんじゃねェっ!!//第一、結婚なんて出来るわけねェだろ、バーカ!アセ」

なんて可愛げのない。全く、もう少し言葉を選べと思うが、俺にもそんなこと言える資格がない。

巻「外国だと出来るとこもあンだろ。で?どっちなわけ?」

荒「あァ?まだ言ってんのかよ…めんどくせェ」

巻「さっき言い出したばっかりっショ」

荒「チッ…俺ァどっちでも同じだと思うけどォ?」

あ、ちょっとイライラしてる。これはからかわないと損だ。

巻「じゃあさァ。似合うかどうか口に出してみてくれやニヤニヤ」

荒「んー…、巻島靖友なんてヤダな…」

おい、失礼だろ。本人が目の前にいるのによく言えたな。

巻「俺は?」

荒「はァ?知らねェよ。自分で考えろ」

巻「言ってくれなきゃヤダ…」

少し駄々をこねてみた。いつも東堂が使ってくる技だ。恥をしのんで言ってやったんだから、言うこと聞けよ。

荒「ヤダ」

巻「え、だから、お前の姓と俺の名前をくっつけて…アセ」

荒「つか、お前の名前ってなんだっけ?いっつも巻島か巻チャンて呼んでたからな。ん?もしかしたらお前の下の名前なんて聞いたことねェかも…」

マジかよ。何の為に敵のデータ集めてんだハコガクは。あ、ロードの為か。付き合っといて人の名前知らねェとか最低だろ。

巻「もぉいいっショ」

こうなったらグレてやる。アイツから謝るまで口聞かないかもしれない。

荒「何だァ?ヘソ曲げたのかよみっともねェ」

後ろでケタケタ笑う声が聞こえるが無視。その後も何度か声が聞こえたが、全て無視し続ける。そうしたら、いつの間にか背後に気配が。

荒「…裕介」

吐息と間違えかねない程小さな声で囁かれた。しかも耳元で。一気に顔に熱が集中する。

巻「知ってンじゃねェか…//アセ」

荒「もしかしたらって言ったろ?何、そンなに名前呼ばれたの嬉しいわけェ?ニヤニヤ」

巻「……」

荒「ねェねェ」

バンッ…

巻「嬉しいぜェ。荒北裕介かァ。いンじゃねェの?」

恋人を壁に追いやってから、腕で逃げ場を無くした。そしたらヘナヘナと床に座りこんだから、チャンスと思って床に押し倒した。

巻「誘ってたのかァ?すまねェな、気づかなくてよォ…ニヤリ」

荒北裕介…。悪くないが、嫁の姓を使うと言うのに少し納得がいかない。でも、2人とも男だし、これなら関係ないか。うん、悪くない。

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