LOVERS OF INFINITE COLOR
桐ヶ峰学園
U
「あ、の」
「俺がいるだろ。詰まんねぇ番組で誤魔化すな」
「…詰まらないかどうかは観ようとした僕が決めます」
善のどこまでも俺様な態度に思わず眉を寄せて思いを言葉にしてしまった。
言った直後、一瞬焦ったれおは残っていたコーヒーをテーブルに静かに置き、『すみません』と口にし部屋へ戻ろうと立った。
だが、足が動かない。
動かせない。
「観たかった?嘘つき…」
「ちょっ!先輩!!…ぁ、ん!」
後ろから抱き締められるようにがっちりと動きを封じられたら小さな抵抗など無意味。
耳を舐められ、ぴくりと体が反応してしまう。
そのまま、ひょいと抱きかかえられてそのまま善の部屋のベッドに放られた。
「…俺に逆らうな」
シャツをたくし上げ小さな胸に顔を埋める。
「っ!!やっ、痛い!先輩、痛いッ」
歯できりっと思い切り噛むと、ぷくりと晴れ上がる。あまりの痛さにれおは力いっぱい善の体をおしやった。
「…っち。面倒くせぇ」
「あ、の…すみません…」
意外にもすぐに自分の上からどいた善を眉を八の字にしながら上目遣いに見やる。
開かれた服を抑えながらゆっくりと起き上がる。
「…風呂は?」
「あ、えっと…まだです」
「来い…入るぞ」
スッと出された手を遠慮がちに取ると繋がれたまま手を引かれて善の後ろを付いて行く。
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