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悠真は教室から逃亡し、誰もいない校舎の影に隠れ鬘、カラコン、眼鏡をつけた。


全てつけ終わった後、逃げるようにして寮へ帰った。



部屋に戻るとふぅと息を吐き


「多分ばれてない…。あれはどなたはんやったんやろ…」



悠真はフラフラと自室に戻った。


(あかん…体しんどい…無理しすぎたせいやなぁ…)


悠真は邪魔な変装道具をさっさと取った。
そしてベッド横になり眠りに落ちていった。





ガチャッと玄関のドアが開き学校が終わった雪が帰ってきた。

玄関に置いてある靴を見て、悠真が部屋に居ると知ると溜め息をつき、


「悠真学校さぼって部屋にいたのかよ。心配したんだからな」


そう言って悠真の部屋を開けた。

初めて見る悠真の部屋は必要最低限しかなく、家具は全て黒に統一されていた。

(大体の家具を白で統一している自分とは正反対の殺風景な部屋だな…)


雪は文句を言いながらドアを勢いよく開けたのに、悠真からの返答は一切ない。

返答を待っていた雪の耳に、小さな息苦しそうな声が聞こえてきた。


「ゆう…ま……??」


雪が不安になりクイーンサイズのベッドに近づく…。



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あきゅろす。
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