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「おい。魁起きろよ。」
魁は港の声に起こされた。
どうやら魁はあの後寝てしまっていたようだった。
魁が起きて確認すると車はもう止まってて、何処か閑静な住宅街のような所のような場所だった。
「魁さん大丈夫でしたか…??すみません。少し急ぎだったので。」
柊が振り替えって魁に申し訳なさそうに謝った。
魁は苦笑いしながら
「あの、ここはいったい何処なんですか??」
「ここは日紫鬼 雷鳥様のお屋敷です。」
そうニコリと言った柊を見て魁は固まった。
確か…日紫鬼 雷鳥って…
「早く降りろ。
………俺らも姫奪還するぞ。」
そう言って不敵に笑った港を見て、頭の回転の早い魁はすぐに理解した。
目の前にいるこの港は莉音の彼氏。
そして、藍が魁を屋敷から追い出して怜が止めなかったのは…
莉音と玲音を助けだすというもう一つの計画があったから。
(全く…藍は本当に分かりにくいですね。)
魁はいつもの調子を取り戻し、車を降りて建物を見上げながらゾクリとするような笑みを浮かべた。
「…えぇ。早く行きましょう。」
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