Sevendays after ep2
大きな身体は同じ男でも嫉妬するほど、逞しく筋骨隆々たるその肉体に見惚れてしまった。程よくこげ色の身体はとても綺麗で、厚い胸板の膨らみと六つに割れた腹筋、アスリートのように筋肉が発達した太腿から下腿にかけての線はしなやか且つ強さを感じる。
そして、股間のそれは僕の二倍は超えるであろう。通常時なのにも関わらず、デカい。デカすぎる。
「あのぉ、浅井さん」
「…ジロジロ見るんじゃない」
「あ、それ、あ…ごめんなさい」
「引越し記念なんだろ。お前も脱げよ」
太く黒い腕が伸びて僕のワイシャツの襟を掴む。整った顔と輝く蒼い瞳が近付いて僕のおでこにチュッと優しい口付けをする。
いつもは傲慢な浅井さんだけど今日は優しかった。大きな手でシャツのボタンを外すのだって丁寧で動作は緩やかだ。焦燥感もなく落ち着いている。
「浅井さん…」
「どうした?今更嫌だは無しだぞ」
「いや、そうじゃないんですけど…優しいですね」
「は?」
「い、いつもの浅井さんと違くてビックリです」
笑いながら浅井さんの動きを指摘すると浅井さんはボタンを外していた手を止め下を向いてしまった。気に障る事を言ってしまっただろうか。頭を抱えてため息をついている。
慌ててフォローに入るが変わる様子もなく…どうやら傷つけてしまったようだ。
「あのな、桜庭」
「はい…」
「家に帰って来てまで説教する気はないのだが、俺はお前を大切にしたいんだ。たかが性行為だろうが、俺にとってはだな…」
「ご、ごめんなさい。浅井さん…たかがなんて僕も思ってませんよ。浅井さんにされたいんです。だから、頑張ります。不束者ですがよろしくお願いします!」
「不束者って…お前な、」
浅井さんはやはり僕なんかよりもずっとずっとしっかりしていてずっとずっと僕のことを考えてくれていた。こんな僕のことを理解してくれている人は彼以上にいないであろう。
服を脱いで互いに生まれたままの姿になる。同性なのに身体の作りも大きさも何もかも違くて、ちょっと恥ずかしくなる。でも、浅井さんは僕の肌にキスをたくさんしてくれる。
子供サイズのそれを掴み壊れないようにおとなしく上下に扱かれる。とろりと生ぬるいローションを下半身に塗られて長い指が侵入を許したことのない穴に入っていく。力を抜いているようで息んでしまい、何だがどんな格好で居たらいいのかよくわからない。異物感はあるままで恥ずかしくて浅井さんの顔も自分の局部も見れない。
「桜庭、大丈夫か?」
「だ、だいじょばないですぅっ、」
「ほ、ホントか?悪い、悪かったな」
「いやっ、いいんです。浅井さん、あの、今夜はちゃんと、ちゃんとして下さい」
いつも僕を気遣ってくれて諦めて居たけど、今夜こそは最後までして欲しかった。何度も僕が痛いと言ったり暴れたりしてなかなか入らず諦めての繰り返しだったけど、覚悟は出来ている。
ゴクリと息を飲んで大きなペニスが入り口に充てがわれる。シーツを掴みながら構える僕の唇に優しいキスをする浅井さん。行くぞと言う囁きと共に初めてそこに侵入を許した。
ぐぐぐっと閉じた穴ぬ入ってくる大きなそれは硬くてとても太い。痛くて泣きそうだけれど、浅井さんとなら何でも乗り越えられる気がしていた。
「うううっ!!痛いっ!」
思わず大声を上げてしまう。
「ぐっ、桜庭っ…」
「いいっ…浅井さんっ、んんっ…」
腰を前のめりに反らせ入ってくる大きなそれと茂みの中に見える結合部。ああ、とうとう浅井さんが僕の中に入ってきてしまったのだ。そう思うとすごくすごく恥ずかしくて顔から火が出そうだ。そんな浅井さんはクールな顔して、薄っら笑みを浮かべているようにも見える。
前後に動けはしないくらいキツキツでこれだけで精一杯なぐらいだけど、まだ三分の一程度しか入れていない。
「くっ、桜庭っ…痛いか?」
「だ、大丈夫ですっ」
「そ、そうか…無理するなよ。まだ、まだ半分も入って無いから抜くぞ?本当に、本当に…」
「浅井さん、もう僕…」
表情を伺いながら心配してくれる浅井さんはとてもかっこよかった。太い眉に切れ長の蒼い瞳。高く大きな鼻とへの字に曲がった可愛い唇。この人に犯されるのであれば僕はどうなっても構わない。
「もっと、して下さいっ…このまま、このまま、僕を浅井さんのモノにしちゃってくださいっ、」
「んなっ!」
顔を真っ赤にして驚いた浅井さんにはこの言葉が効果覿面だったようだ。僕は知っている…浅井さんがおねだりに弱いことを。
瞳を潤ませ、子犬のような鳴き声で彼を見れば目をキョロ付かせ赤面し、動揺する浅井さんが見れるのだ。普段の澄まし顔からは想像出来ない動揺ぶりだ。
「お前…」
「はい?」
「もう容赦しないぞ。俺はずっと我慢していたんだからな」
しかし、それは今回通用しなかった。
眉間にシワを寄せて鋭い眼光で僕を見た浅井さんは大きく息を吸い込んで腰を僕に打ち付けた。その瞬間、全身に雷が走ったみたいにバチバチ痺れて意識が一瞬吹っ飛ぶ。
先ほど三分の一までしか入っていなかった浅井さんの大きなペニスが今の一押しで全て入り込んでしまったのだ。
掲げられて見せられた結合部。不敵に微笑む浅井さんのドSスイッチを入れてしまっただけのような気もする。
「い、あさ、浅井さんっ…」
「入ったな…こっからだぞ、桜庭」
「や、ややっ、ご、ごめんなさい、浅井さん、」
「いや、もう許さない。謝っても無駄だぞ。お前から誘ってきたんだからな、覚悟しろ」
火をつけてしまっただけのようで、浅井さんの顔は本気であった。このままでは僕は犯され殺されてしまいそうだ。(それはないけど、そのぐらい怖い)
しかし、もう後戻りはできなかった。
[*Ret]
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