星空エビデンス
velocity star
毎週金曜日の朝早く。
おばさんが来て僕に手作りのお弁当をくれる。
今日はその金曜日。
いつもの時間にチャイムが鳴ったので、僕はこの状況を知らせるためおばさんに助けを求めるはずだった。
だけど腰が鈍く痛み、僕はベッドから起き上がる事が出来なかった。
隣に男は居ないが、ズキズキと痛む穴が嫌でも思い出させてくれる…。
「あら、真尋のお友達かしら?」
「おはようございます。美紀おばさん…お弁当ですよね?毎朝、ありがとうございます。」
「まぁ、私の事知っているの?」
おばさんと会話しているのは昨夜、家に侵入してきた男。
全て知っているような饒舌ぶりで、おばさんのテンションをあげていた。
「お名前は?」
「サカキです。」
「真尋にもこんな素敵なお友達が居たのね!サカキクンはイケメンねぇ〜今度、おばさんサカキクンの分もお弁当作ってきてあげるから♪」
「ありがとうございます。」
"サカキ"と名乗った男は僕を呼ばずおばさんを返し、平然たるしたり顔で寝室に戻ってきて僕を見つめた。
勝ち誇った笑み、頭をかく仕種。あくびをしながら僕の側に歩み寄る男は作業着を着ていた。
「おはよう、小野瀬。今日は俺、帰り遅いかもしれないけど…いい子にして待ってんだぞ?」
「は?」
一体何がしたいんだ。
また帰ってくるみたいな言い方して…誰の家だと思っているんだ。
泥棒なんだよね。
悪い人なんだよね。
警察に通報していいんだよね。
「は、じゃねぇよ。ちゃんといい子にしてろ…また良くしてやるから。」
「貴方バカでしょ?どうぞ勝手に出かけて下さい。そしてこの家に帰ってくればいい。僕が警察を呼べば貴方は確実に逮捕される。」
見た目からしてバカそうだし、出かけると行ってもロクな場所じゃないと思う。
作業着を着ているということは工事現場で働いてるのかな…まぁ、どうでもいいけどね。
「お前が学校休めばいい話じゃん。」
うーん…言動もやっぱり意味不明。
僕は呆れ、制服に着替えようと顔だけクローゼットの方に向けた。
視界に入ったのはベッドサイドに置きっぱなしの銃。
やろうと思えば手にとり撃ち殺せる距離。
「お前に拒否する権利は無い。待ってろ、いいもん持ってきてやる。」
正当防衛だ。
僕はまだ12歳だし、殺しても罪にならない。
なのに…さっきの威勢はどこへやら。
何かを臆しているんだ、僕は。
「さぁて…腕、縛るぞ。」
「やっ…」
男は荷物を持参して家に忍び込んだらしい…
リビングから持ってきた黒いバッグ。
中に入っていた革の紐で腕をぐるぐるに巻かれ、余った革の先をベッドの柵に繋がれた。
ここでも抵抗しろと言う話だ。
「弁当は俺がもらっとくからな。昼くらい食べなくても死なねぇから安心しとけ。」
「…泥棒さん、学校に行かせて下さい。」
「だから、お前につべこべ言う権利はねぇんだよ。」
カチャカチャと器具を弄る音が足元でして、思わず腰を震わせた。
…★…★…★…
最初からヤツの狙いは僕にコノ不快感を味わせることだったのかもしれない。
玩具相手に腰を振り快楽を求めている自分がすごく穢らわしい。
穴に性器を象ったピンクのバイブを挿入され、ヴヴッと刺激されるたびにアノ男に犯されることを考えればすぐに白濁を噴き出すことができた。
それも最初はよかった。
時間が経ってもバイブの振動は病むことなく身体に刻まれ、達したくて勃ちっぱなし。
空虚を残しながらも身体は悦び、絶頂に向かう。
耐えがたいモノだった。
(早く触れて…)
この違和感を取り払えるのも、快感に変えられるのも僕にはヤツしか居ないんだ。
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