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愛を…
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そこには俺と帝の婚約を取り決めるという内容が書かれていた
バッと帝の方を見ると、とても優しい顔で帝が俺を見てた・・・


「これって・・・」

「見たままだ」

「見たままって・・・だって婚約って」

「嫌か?」

「嫌じゃない!・・・けど」


俺たちは此処では普通に付き合ってられるけど、一歩外に出れば俺たちは冷たい目で見られるんだよ?
それに帝は神代グループの跡取りで、人のトップに立つんだよ?いつかは・・・必ず別れなくちゃいけない日が来るんだ・・・来るんだよ・・・
俺は帝の足手まといになりたくはないから・・・甘んじてその別れを受け入れるつもりだったんだ

だけど、目の前にあるのは俺と帝の婚約を正式に取り決めるもので・・・俺はどうすればいいの?



帝の足手まといにはなりたくない、けど帝から離れるなんて嫌だ
俺はどうすればいい?どっちに転んだらいいの?わからない、わからないよ帝


「グダグダ余計なことを考えるな、お前はただ自分の気持ちを素直に俺に教えてくれればいいんだ」

「俺は・・・帝の足手まといには絶対になりたくない。帝の欠点にも弱点にもなりたくない・・・けど、俺は・・・俺はずっと帝の傍に居たいっ離れたくない」


誰になんと言われようと、俺は帝の傍にずっと一緒に居たいよ
愛してるから・・・誰よりも帝のことを愛してるから
帝から離れるならいっそのこと俺はこの世から消えてしまったほうが幸せだと思えるほどに・・・

俺のその答えに帝は微笑を浮かべながら頷いた


「それでいい。まぁもとよりお前を手放す気なんかなかったが・・・」

「でも、許されるはずがないよ・・・だって帝は神代グループの跡取りで・・・「そのことなんだが、神代君の両親にはすでに了承を得ているよ」え・・・」


想いもよらなかった悠さんの言葉に目を見開き悠さんを見て、帝を見た
帝は俺の頭を一回撫でて頷いた


「ちゃんと親にも了承を得ている。お前が不安に思うことはない」

「ま、条件つきだけどな」


帝の言葉に悠さんが続いて付け加えた


「条件?」

「ああ、二人で俺の親に挨拶に行く。それと学園在籍中は必ず二人とも成績はトップ。俺が卒業したら一年間親父の下で経済やグループの運営のやり方を教わって、馨が卒業したら二人でドイツ支社に行き、ドイツ支社の財政力をドイツ内でトップにのし上げること。馨には少しハードな一年になると思うが、三年になったら学園内で経済の勉強をしてもらわなくちゃならないが・・・。ドイツ支社がトップになったら、ノルマクリア」


それをがんばったら、俺はずっと帝の傍に居れるの?それを帝の両親が許してくれたの?
なら俺はどんなことでも、どんなに辛いことでもがんばれるよ
帝と一緒に居れるのなら何も怖くない


「あと、馨の両親からも条件つきだが許可を得ている・・・」

「え、父さんと母さんも許してくれたの」

「あぁ。条件がな、二人で家に帰ってくること。だとさ」


ちゃんと、自分の息子をもらって行く奴を息子に紹介して欲しいんだと


「それが条件なら全然余裕だな。どの道二人で行くつもりだったしな」

「うん」


父さん・・・母さん・・・
帰るよ、帝と一緒に。この人が俺の大事な人なんだって、世界で一番愛してる人なんだって伝えに行くから



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