愛を… 6 今… 「んぅ…」 いい匂いがする… いつもと違う匂いと、いつもと同じ包丁のリズム良い音で、俺は目を覚ました 「……」 ベッドから降りキッチンへ行くと、エプロンをした馨が楽しそうに朝食を作っていた 後ろに立つ俺に気づかない様子で作り続けている 「♪〜」 「……」 気づけよ… 睨むように見ながら、包丁を置いた隙に、後ろから羽交い締めにした 「うわっ!?帝!?」 倒れないように抱きしめ、幾分か低いところにある馨の首元に顔を埋めた 「…馨」 「起きてたの?帝…呼んでくれたらよかったのに」 「あんな幸せそうに飯作ってるの見たら、声なんかかけられねぇよ」 チュッ…と音を鳴らしながら首筋に吸い付く 「んっ、そんなの知ぃらない」 「何だと?ハッそんな奴にはお仕置きが必要だな」 「えっ嘘?今朝っわぁーっヤダッ帝ぉ!!」 「うるせー問答無用だ」 腕の中で暴れる馨を押さえ付け、ベッドへと連れていった ごちそうさま . [*前へ][次へ#] [戻る] |