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いつみくんの災難 2



「どういうことだ?」
「さあ…俺が知るかっての。説明しろよ、月島」
「私にもそこまでは…どうしてですか?両国さん」
「俺がいちばん聞きてえよ!」
「でもなんかかわいいからじゃない!女の子になっちゃったなんて!」
「それは私も思います」

両国は、月島になかば強引にみんなの前に連れてこられた。理由は不明だが、どうやら両国は今朝から身体が女になったらしい。

「てめーら!人ごとだと思いやがって!」
「だってほら、かわいいよ!両国さん!身長も僕より低くなって、ね!」
「そうですねえ。かわいらしいですよ、両国さん」
「うるせえうるせえっ!!!かまうな!さわるな!」

自分より背が低くなった両国にかまいたがる汐留とそれを嫌がる両国。二人の姿をほほえましく眺める月島。なんともほのぼのした景色だが、都庁はこの非現実的な展開を目の当たりに、ますます頭が痛くなったようである。

「汐留、あまりはっきり言うな…私には現実がまだ受け入れられないんだ…」
「でも実際こうして、両国さんは女の子になってるわけだし!」
「はいそうですか、で済む話ではないだろう…」

メガネを直しながら難しい顔をする都庁の隣で、新宿は何かに気がついたようにつぶやく。

「…なるほどな…そういうことか」
「何かわかったのですか?」
「大したことじゃないけどな」
「女性のことに関しては、さすがですね!新宿さん」
「も、元に戻る方法か!?」
「いや、そうじゃないが、とりあえず、お客様のご登場だ」
「?」

キョトンとする一同の前、新宿は都庁に向かって言った。

「リーダー、今日のお客様の名前、なんだった?」
「えーと、たしか、イツミ様、…!?」
「ま、まさか…俺?」
「そういうこと」


20091216




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