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まとめてニャンニャン
不埒な僕ら 1
ふらち【不埒】
法にはずれていてけしからぬこと(行い)






まただ。
また、一晩過ごしてしまった。


ぼんやりした頭で起き上がると、となりの影がもぞもぞと布団を引っ張る。こちらに背中を向けてうずくまる姿がなんともつれない気分にさせる。
これだから、素面ではいられない。
だから、酒のせいにする。理由があれば、仕方ないと思える。
後ろめたさもあとくされもない。
逃げ道があることは楽だ。結局は自分をごまかしているだけ。
わかっている。
だらしないと思われていることだろう。
それでも、拒まれないなら、同じことを繰り返す。

酔っ払いを相手にするのが面倒だから、いつも好きなようにさせているんだろう。
だったとしても、身体を許してもらえるなら、理由なんかどうでもいい。
所詮、恋なんて気持ちは一人よがりなのだ。
自分の思いなんて伝える必要もない。
おまえの気持ちも知らなくてもいい。
一瞬でも、そのときの感覚はまちがいない。
あの熱は嘘じゃない。

だったら…

白い背中を見ていると、よからぬ思いがまた湧いてくる。





肩を押さえ、向こうをむく政宗の身体を仰向けにする。

「う…ん」

眩しそうに薄目を開ける政宗に、唇を重ねる。

「朝だぜ」

あいさつもそこそこに、元親は政宗のそれに手を伸ばす。

「どこ、触って…んだよ」
「どこって」

とぼけながらも手は愛撫を始める。

「朝から元気じゃねえか」
「朝だからだろ…つーか、てめえに言われたくねえ」

政宗は元親の手の中で、ますます膨張していた。仕返しとばかりに、政宗は足で元親をまさぐる。こちらもだいふ反応がよい。

「口で」
「好きだな」

政宗は起き上がると、元親の股間に顔をうずめる。

「は…」
「ん、んう」

くちくちと水音を立てながら政宗の口で扱かれる。政宗にされていると思うだけで、すぐにもイきそうになるが、ぐっとこらえる。

「もういい」
「あ…」

そそり立つ元親をちゅるりと口から抜かれ、政宗は口から糸を引く。

「まだ途中だぜ」

舌が唇を縁取るように動く。物足りなさそうな政宗の顔がなんとも挑発的だ。

「まあ…いいだろ?」

政宗に向こうむきで自分の下半身を跨がせると、つばをつけた指をねじこんだ。
まだ準備の整っていないそこは、元親の指も満足に受け入れない。

「う…あ、あ」
「さすがに無理か」
「はええんだよ、ばか」

にもかかわらず、元親は躊躇なく指を出し入れする。

「っあ…!!!」
「入んねえかなあ」
「やめろ、やめろっ!!!」

突っ込んだ指を抜き、枕元にあった膏をべっとりと指先に取ると、窮屈なすぼまりに塗り込めた。

「…あ、あっ!!」
「ぅ…はっ…せめえ…」
「動くなッ!やめ…うご、くな、ぁあ」

ほどけていないそこに強引に挿入すると、政宗は奇声をあげる。相当に痛いのだろう。

「まさむねぇ…」

ぎしぎしと軋む身体を貫くのは元親も楽ではない。
でも、そうしていたい。
こうしていないと、身体を繋げていないと政宗がどこかに行ってしまいそうだから。

「う、っ、あぁ、あ!」
「はあっ…いい…」
「もとちか、っ」
「ん?」
「死ね…っ、」

その言葉に、元親はいっそう激しく動き出す。その勢いに政宗は声も出なくなる。

「もう終わりか?」
「っ…ふ、ぁ…!」
「もっと言ってみろよ」

四つん這いになる政宗の腰を引き、ひざ立ちの姿勢から腰を降ろした自分の上に跨がらせると、下から突き上げる。



―続
20090602

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