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ニャンニャン
●わがまま、でも、かわいい(チカダテ)※R
アンタのことなんかどうでもいい
俺は好きなようにする
だからアンタも勝手にしてくれ


つれないことを言う人は、今、腕の中にいる。

「つかまえた」
「てめえ、調子にのってんなよ」
「何だよそれ」

へらへら笑いながら政宗の両腕を掴むと、元親は片手にまとめて頭の上に取り押さえ、壁際に寄せた。

「もうちょっとおとなしくしてくれるとありがてえんだけど」
「離せっ」

政宗がいくら暴れたところで、どうにも腕は解けない。ふざけた顔でも、元親は力は弱めない。

「好きにしていいんだろ?」

首元に顔をうずめると、元親はすーっと鼻で息を吸い込む。
首筋に触れる息の感触がくすぐったくて、ぞくっとする。

「いいにおい…」

政宗の体臭に香がまじったにおいは、むせかえりそうなほど芳しく、元親の鼻腔から脳を揺らす。

「アホか」
「いいんだぜ、ホントに…あー…勃ちそ」

元親は自分の下半身を政宗にすりつけた。着物ごしにその感触がわかると、政宗は元親の股間に膝を立てる。

「におい嗅いで勃ててんのかよ。てめえ変態なんじゃねー?」
「…だとしたら、アンタのせいだな」

政宗の腕を押さえる手に力を込めると、もう片方の手は早くも政宗の太腿あたりをまさぐる。

いつもどおりの動き。
政宗は元来、こういうことはあまり好きではないのだ。
だが、何度も繰り返し受けた刺激は身体が記憶しているようで、次にどこがどう触れられるのかがすべて分かる。
記憶と動きを確かめようとじっとしているうちに、気が付くと元親にされるがままになっていた。

「あれ??」

へんな声とともに指が止まる。

「どうした?」
「いや、抵抗しねえな、って」
「あ?アンタさっきなんつった?」

まぬけづらを下から睨む。

「てめぇの言うとおり、おとなしくしてやってんじゃねえか」
「お、おう」

剣幕に負けて声が小さくなったが、元親は返事した。

そうだ。
こいつは、政宗はこういうやつだった。

「アンタはどうなんだい?」

太腿と尻をなでていた手を前に持ってくると、政宗の着物の裾を割り、内側をまさぐる。

「ん、う…触んな」
「勝手にしていいんだろ」

顔が徐々に赤くなっていくのは隠せない。

「まんざらじゃねえなあ」
「…ぅっ、るせ」

膨張した輪郭を下帯の上から指先でなぞる。

「やめろ…っん」

うるさい口は口でふさぐ。元親が舌をねじこむと、政宗の舌が絡んでくる。ぴちゃぴちゃと粘膜の絡む音が響き、お互いの舌の感触を確かめているなか、不意に政宗が唇を避けた。

「どした?」
「こればっかり…やめろ」
「焦らすなってか?」
「そうじゃねえっ!!!」

強気なことを言うが、政宗の顔を見ると、いや、顔だけでなく、身体中がほんのり色付き、瞳を熱と涙で潤ませている。

「そんな顔して…誘ってんのか」
「んなわけねぇ…あっ!あ、ふああ」

下帯を緩め、政宗の昂りを引きずり出すと、腹につきそうなくらいにそそり立っている。

「見んな…」
「こんなにして…ほんといやらしいな、アンタ」
「は?誰が…っ、ひぁあ」

耳を甘噛みしながら先端を刺激すると、身体がぴくんと痙攣しはじめた。ゆるゆると攻め立てていると、政宗が首を振りだした。

「次は、なんだ?」
「元親…手、外せ」
「ダメ」
「いてえんだよ、このバカ力。早く外せ」

痛い、というので、しぶしぶ押さえ付けていた手を離した。すると、押さえた跡があざになっている。

「うわ、何これ。最悪じゃねえか」
「すまねえ…」

政宗の腕を取り、あざに唇を落とす。

「んなことしても消えねえだろ」
「いっそのこと、消えねえといいのにな…」
「俺にてめえの印でも付けたいか?」
「おう」

元親の乙女ちっくは今に始まったことではないが、相変わらず女々しいな、と政宗は思った。

「なあ、今日はちょっと違うことしてもいいか」
「は…好きにしな」

女々しい男は変わったことが好きである。
政宗の返事を聞くか聞かないかのうちに、元親は自分の下帯を外す。気が付くとかなり膨張していた元親のモノ。

「アンタもすげえなあ。何に興奮してんだ?」
「決まってんだろ」

元親は政宗の腰に手を回すと、ぐいっと強く手前に引き、お互いの腰をつけた。

「うわっ!!何!?」
「こうすんだ…ほら」

元親は、自分と政宗と、二人の昂りを片手におさめる。お互いの先走りでぬるぬるとした感触が伝う。

「ふあっ…ぁん、すげ……熱い…」
「アンタのも固ぇなぁ、政宗よぉ」

ぎゅうっと手に力を込めると、二人分のそれを扱きはじめる。

「ぁっ、あ、あ、あ!」

政宗は元親の首に腕を回し、元親の手で扱かれる自身を見る。

「すげえなあ?政宗、こんなでかくなって、何か出てきてるしよぉ」
「ん…あん、あっ、ああ、あ、すげ…ぇ、いいっ」

元親の昂りの熱と、掌の熱。ふたつの熱すぎる感覚に、政宗はたまらなくなってきた。

「熱くて、おかしくなりそうだ…」
「オレは、とっくにおかしくなってる、ぜ」
「ひっ、ぃあっ!あ、ああンっ!!」

急にスピードと力を増した元親の手の動きに、嬌声が漏れる。自分の声に顔を真っ赤にしながら、声が止まらない。

「ゃああああっ、あっ、いや、いやっ、ひあぁっ」
「イきそ…」

政宗自身がますます膨張したのを感じ、政宗も限界が近いのがわかると、元親はいよいよ刺激を強くする。

「一緒に、イこうなぁ」

くちゅくちゅと水っぽい音と摩擦の音、二人の息がやけに響く。

「んっ…も…やべ…でるっ!!」
「あ、っ、あ!ちかっ、だめ…ひ!あ、あああああんっ!」

二人は同時に果てた。
お互いの放ったものは相当な量だったらしく、元親の手はもちろん、二人の腹や内股にもかかっている。

「あ、はっ、はぁっ、あふ…」

肩で息をしながらぐったりする政宗を胸に受け止めると、背中をなでてやる。

「良かったか?」
「ん…、熱かった…っふぁ」

落ち着かない息と一緒にこぼれる、声ともつかない声がなまめかしい。
汗と白濁まみれになりながら、恍惚とした表情を浮かべる政宗に、元親は見入っていた。





「うわー、どろどろだな。風呂行くか」
「一緒に?」
「好きに、しろっ!ばかちか!」
「じゃ、好きにさせてもらうぜ」

さっきまであんなに自分にべったりだったのに、ことが済むとまたつれなくなる。照れているのか、自分勝手なのか。

本当に、わがまま、でも、かわいい、俺の恋人。


―終―
20080923


※表現が分かりづらくて申し訳ないです。リアルゲイ本で読んだんですが、挿入しないのもいいなあと。
お付き合いありがとうございます!
かげつ



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あきゅろす。
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