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小説【腐 夢 混在】
君の虜【夢 土方 束縛 依存】

☆とにかく依存の激しい土方さん。キャラ崩壊注意。主人公も少し歪んでます




「はい、もしもし」

「七詩?」

聞きなれた土方さんの声。

「何してた?」


今日はこれでちょうど20回目の着信。

「部活終わって帰ってるとこだよ」

「七詩、部活の調子はどうだ?」

「いつも通りだよ?…なんで?」

「いや、七詩が部活してなかったらもっと話す時間が増えるのになって思ってよ」


また心配してる。

部活もうできないかもなあ。

それでも構わない。

あたしは、土方さんに捨てられる方がずっと嫌だ。


だから、何をされても構わない。


土方さんしか信じられない。


土方さんにみてもらえればそれでいい。


愛だから受け入れられる。

土方さんだから受け入れられる。

これが異常だなんて思わない。

愛のかたちは人それぞれって誰かがいってたような気がする。



これが、あたしの受け入れる愛だ。



「迎えに行く。まだ学校の近くか?」

「うん、坂くだってるとこ」

「わかった、待ってろ」


真選組の仕事も忙しいだろうに、こうやってあたしに構ってくれる。

年も十歳くらい離れてるのに。

土方さんからみたらあたしなんかまだまだガキなのに。

大好きな土方さん。

一生離れないで、そばにいて




家についたら、学校であったことをすぐに電話で話す。

私の家には、今はもうだれもいないから。

いつでも、土方さんに会える。

誰にも、縛られることなく



「今日は先生にいきなり当てられちゃってビックリした!」

「お前うとうとしてたんだろ。ちゃんと答えられたか?」

「当たり前だよ!………無理でしたw」

「…今度俺が勉強教えてやるから屯所まで来い」


なんて他愛ない学校帰りの通話が続くのが今日までだなんて、あたしには知る由もなく。



次の日の朝早く。

携帯の着信音で目が覚めると、表示されていたのは案の定土方さんの名前で。


「もしもし、おはよう土方さん。どしたの?」

「七詩、もう今日から学校いかなくていいからな」



部活なんてどころじゃなかった。



「大丈夫だ。俺が一生大切にしてやるから」

「…わかった!ありがとう土方さん。大好き」



すっかり土方さんに依存して感化されてしまっていたあたしに、

土方さんの言葉を拒む、疑う、否定するという選択肢はなかった



「よかった。これでずっと一緒だな」



「七詩の心の整理がついたら、屯所に来て俺と住めばいい」


「そうする!したいしたいっ!」


「あー、待ち遠しいな」



あたしを取り巻く人達と環境に激しく嫉妬するいつもの土方さんのことを考えれば、別段驚くようなことではないのかもしれない。

だけど





なんてことを考えちゃいけない

土方さんがあたしを思ってしてくれたことなんだ


だから、あたしは幸せだ。

土方さん以外何も要らない



ずっと土方さんのそばで

生きていたい

死ぬときも土方さんのそばで


と心の中で願ったのはあたしだ

他でもないあたしだ


そしてそれを土方さんも願ってるんだね




「土方さんっ」


「何だ?」


「大好き」


「…んなこた言わなくたってわかる。」

「照れてる?」

「ばっ…!馬鹿か!俺もだよ!ドアホ!」

「なにそれwww」



これからもずっと。

土方さんといられるんだ。



「七詩、明日俺の仕事終わったあと、どっか行こうぜ」

「うんっ」


「…じゃ、おやすみ。あんま夜更かしすんじゃねーぞ」

「はぁい。おやすみなさいっ」




今まで、夜眠るのが怖かった。

朝起きたら、土方さんがどこか知らないところに行ってしまってるんじゃないかって。


でも、もうすぐ、土方さんとずっといられる日が来る。



ずっとずっとずっとそばにいて

もっとあたしに嫉妬して束縛して



「七詩」って


あたしの名前を呼んで


酷く傷つけて


土方さんだけのものだって印になるように






(痛くないと洗脳して 酷く優しく傷つけて あなたの虜にして)

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