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夢の終に…YUME−NO−TSUI−NI…

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≪夢の中、みつからない世界≫
Side⇔水琉




あんなに見るのが好きだった夢。



夢の中では私も綺麗に在れるから

大好きな世界の一つだった。


苦しみもなく笑っていられる、

そんな、

マヤカシ過ぎる世界だった。



私が綺麗でいられる世界なんて


ない。



ちゃんと、
そんな現実を受け入れた上で
好きだった世界。



でも私は一番好きだった世界は、

戦いばかりだし、
悲しみと苦しみばかりだし、
私も汚れていたけど、

リナリーがいて、アレンがいて、
ユウがいて、ラビがいて、



みんなと歩いて
必死に生きていく世界だった。



そして、確かに幸せが、

そこにあった。



だから私は、一番好きな場所を、人たちを守るために



たった一枚の盾と一本の剣に


なろうと決めたんだ。



ヒトを糧として生きていく私には

贅沢過ぎる優しい世界。



その中にいられるだけで、
救われていたんだ。



夢の世界も現実の世界も、

自分のこの両の手で
抱きしめながら

生きていこうと思った。





だけど、おかしいの。


今は何も見えないんだ…



現実味も色味もない、
この世界はきっと夢の世界、
なんだろうなと思う。





でも
ここはいつもの夢の世界じゃ

ない…





…あぁ、ここは何処??
  ホームに帰りたいなぁ…

ホームに帰ったら、


ラビと色んな話をしたいなぁ…


それで、リナリーとは
一緒に買い物に行って…


帰ってきたら
アレンとチェスとかを、
イカサマなしで勝負して…



…遊び疲れたら
ユウの部屋に行って、
背中に寄りかかりながら

 言葉を…交わしたい、な…





……怖い…怖いよ…



ねぇ、
私は何処へ向かうのだろう??



また、
あの残酷でひどく優しい世界に


戻りたいよ…








tO Be ContinuE…

H20,6,21 sAT.


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