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夢の終に…YUME−NO−TSUI−NI…
Page5.5 −間奏−







ガリッガリッ…ガッ…




教団内の一室で何かをひっかくような音がする。


ガッ…ギリッ…………ガッ…


止まる事なく奏でられる
痛みの音………


どちらかというと
抉る様な音に近いかもしれない…



『ハァ…ハァ……ウッ…!』



うめき声と
息の上がっている呼吸音。



そして…血の香しい香り…



『ハッ…ハァ……………ッ!!
うあああああああああァ!!!!!!!!』



しばらく息の音が止んだ。
だが、すぐにうめき声が聞こえてきた。

声の持ち主は息を荒げながら、
また悲鳴を繰り返した。





―苦しい…抗えない自分が…
 …一番嫌いだ…






アクマと日々、
世界のために闘う者たち、

エクソシストたちも、
化学班の人たちも、
ファインダーたちも、



家族にも死を知らせられない、
自由に出来ない、などの沢山の苦悩がある人がほとんどだろう…





―きっと、この教団内で、
指導や強制、調教をされないモノは

きっといない…





そう思いながら声も持ち主は

瞳を閉じた。




次々にやってくる明日から

独りの少女を
救ってやりい…。



…それが……今の自分の存在が

1番役に立てる役割だと信じ、


彼女は瞳を閉じ、明日へ向かう。




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