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高銀(長編)
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「明日は先生の誕生日だ。お前ぇら!!俺の為に献上しろォオォ」



〈銀八と高杉先生〉




今日は10月10日。
俺のmybirthdayだ!

昨日何気なくぅ〜?生徒達に俺の誕生日を暴露してみたらさ…………

「銀八先生おめでとうございます」

「新八か。ありがとな!!」
まず一つ。


「先生!おめでとうございます」

「お、土方じゃん!えっ何?くれんの」


もじもじしながら俺に小さな箱を差し出した。うん、キモイ土方でも受け取るよ。



「先生甘い物好きだから…」

「サンキューな」
そして2つ。


「土方さん抜け駆けたぁやりますねぃ」

「沖田君?どうしたの」


「俺からでさぁ。先生にピッタリのものを選びましたんで」

長細く綺麗にラッピングされた箱を受け取った。
ネクタイとかか?

「いやぁ、わざわざありがとう」
これで3つ。


「銀八せんせー!私を貰って下さーい」

「いらねーわ!」

体にリボンを巻き付けた公共的に危ない姿で俺に突っ込んで来た猿飛。

怖いわ!!重いわ!!


「先生!これは日頃のお礼です」

「近藤か。……ん、何これ」

「バナナです。やっぱり自分が貰って嬉しいモノが一番かと…」

「いや…俺人間だから。お前みたいにゴリラじゃないから。せめてバナナケーキがよかったなー」

ま、まぁ4つ?


それから朝から放課後までプレゼント貰いっぱなしでね。
もう先生人気者かー教員生活も捨てたモンじゃねーな。うん!!


職員室の時計が5時ピッタリを指した瞬間、机から立ち上がった。公務員は5時までって決まってんだからな。俺は曲げない。これだけはポリスィーだ!!延長なんかすっ………


「銀八先生!!進路についてお話が…」


ヅラァァァァ!空気読めよな!

「無理。ヅラ、悪いが5時だから俺はこれから自由と睡眠の旅に出てくる」

「先生!ダメです。今からお願いします。自由と睡眠の旅ってただ家に帰るだけでしょーが」


ちっ…ヅラめ。無駄に真面目なヤツだからなぁ。くそっ!!そのうざったい髪切ってやるからな!


「ククッ…銀八ィ気の毒だなァ」


後ろから肩を叩かれ、保険医の高杉先生に笑われた。

「高杉っ!まさかお前今から…」

「俺ァ帰るぜ?」

当然だ、と言わんばかりにニヤリと笑った。

「へー帰るんだー高杉先生俺今日誕生日なんだーなんかくれ。出せ。ヅラの相手してくれ」


イライラしながらヅラを指差して言った。


「銀八先生…貴様生徒を大切にしないか」

「…だとよ。生徒に言われちゃァ終いだな」

「うるせーよ!!ヅラ、今行くからちょっと待ってろ」


進路資料やらなんやらを携えて行こうとした時、不意に高杉に呼ばれた。


「何…ん!?」


うざったいが、振り向いてやれば口の中に何か入れられ。


甘い…コロンと口の中を転がる。飴?


「今はそれしかねェ」

「これ…1ヶ月前に俺があげた飴じゃね?」


さぁな、ヒラヒラ後ろ手に手を振って高杉先生は去って行った。



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