[携帯モード] [URL送信]


ペン回し企画第三弾 (浜田ver.)

※これ単体でも全然平気ですが、一つ前の田島ver.から読んでいただけるとわかりやすいかもしれません。※




「苗字ってペン回しできたんだなー。」

部活用に家庭科室でおにぎりを作ってると、休憩中らしい浜田が手伝いながら言ってきた。
浜田が来る少し前までは千代ちゃんもいたんだけど、監督のおつかいに行っちゃった。

「ペン回しって昼休みの?」

田島が出来ないって必死こいてたときだ。
珍しく5時間目の授業起きてると思ったら、丸々ペン回しに費やしたらしく、6時間目が終わる頃には左でも回せるようになっていた。

「てっきり苗字は出来ないと思ってたからさー」
「…それ、地味に失礼じゃない?」

手を止め、軽く睨むように浜田に目をやると、「ま、まぁまぁ…」と宥めてくる。

「そんなこと言う浜田は出来んの?ペン回し」
「あー、どうかな。昔は出来たけど…。」

言いながら浜田は、近くに転がっていたシャーペン(さっき千代ちゃんが買い出しのメモ取るのに使ってたやつだ)を取る。


右手で持って、ペンを弾く。

が、



ことん。



手から落ちた。


「できてないじゃん。」
「まぁなー。ずっとやってねぇし。」
「腕が鈍ったってことだね。」
「こっちならできるんだけどな。」

今度はペンを人差し指と中指で挟む。
そのまま二本の指を器用に動かすと、ペンは止まらずにくるくると回りだす。

「すご!」
「え、そうか?」

昼休みのよりは簡単だと思うけどなーと言ってる間もペンは回り続けている。

「私もやる!」

おにぎり作りは浜田に任せて、ペンを受け取る。

(ってかあれって何がどうなってんの?)

とりあえずさっき見たものをできる限り再現しようと、まずペンを指に挟む。
闇雲に指を動かしてみるが、思うように動かない。

「全っ然できないんですけど!」
「いや、そんな怒られても…」
「何がどうなってんのか理解できない。」
「そこまで言うか。」

浜田が笑いながらそう言った。
でもなんか悔しい。

「浜田に出来て私に出来ないのがすごい悔しい。」
「それ酷くね?!」
「ダブってるやつに言われたくないですー」

冗談っぽく言うと、浜田は笑いながら席を立つ。

(あれ、怒った…?)

そう思った瞬間、頭をわしゃわしゃとする感触があった。

「ま、俺は昼休みのできないし、引き分けってことで。な?」

んじゃ俺、練習戻るわ。と言い残して、部屋から出ていった。


学年は一緒だし、年だって一つしか違わないのに、最後の笑顔がやたら大人びて見えた。



::ペン回し(浜田ver.)::

(なんか、)
(負けた気がするのは、)
(なんで…?)



---End

ペン回し企画第三弾でございましたー。
前回の田島でちょっと浜ちゃんに心揺さぶられたので(笑)
今回初・浜田でしたよ。性格が掴めない・・・orz
その所為なのかなんなのか、ラストは山本っぽいそうです。
いいんだ別に!初めてだし!徐々に浜ちゃんのキャラが掴めていけたらいいなと思います。

好きなキャラは田島ですが、夢の相手は浜ちゃんが一番な気がしてきた今日この頃。

そして油断するとやっぱりなかなか名前を呼んでくれないorz

[*前へ][次へ#]

あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!