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こいつには敵わない (泉)
「苗字さ、なんか欲しいもんあるか?」
「んー?どしたの、急に。」
「いや、別に。なんとなく。」

なんて。
来週の苗字の誕生日のためにリサーチなんてらしくないし、なんだか気恥ずかしくて質問の理由はごまかした。

「そうだなぁー。」

苗字が目線をあげて考える。

「泉がずっといてくれれば私はそれで満足っ!」
「は?」

意味わかんねー、なんだそりゃ。

「私は泉が大好きだから、隣に泉がいてくれるだけでいーの。」

っとにこいつは……。

「あ、泉照れてるー!」

そっぽ向いた俺の頬を苗字が楽しそうにつつく。

「んなわけねーだろ。」
「はいはい。そういうことにしといてあげるよ。」
「おめーな……」
「そんなわけだからさ、」
「あ?」
「来週、部活手伝いに行くから!」


::こいつには敵わない::


(惚れた弱みってやつか)
(ん?なんか言った?)
(別に。)


--End

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あきゅろす。
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