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幸せでありたい(獄寺/切)




月が綺麗な満月の夜、ある大きな屋敷の奥の奥にある部屋。
部屋の中は誰かが生活しているような気配はなく、窓とランプそしてひとつのベットしかなかった。

ベットには生まれた時の姿...基裸の二人がお互いを確かめ合うように抱きしめ合いながら寝ていた。

男の方はイタリアマフィア最強のボンゴレファミリー嵐の守護者そして右腕の獄寺隼人。
女の方はボンゴレには劣る中小マフィアのフラストウッドファミリー情報機関2の上條刹那。


二つのマフィアは同盟関係にあった。







昨日までは・・・





「...12時回ったよ。あと数時間で敵同士になるね」


「そうだな」


「ごめん...獄寺」


「お前が気にすることじゃねぇ。それにお前が伝えなかったら危なかった」



そう、刹那が所属しているフラストウッドファミリーは禁止薬品を売買していてもっとスムーズに売買するためにボンゴレを裏切り潰そうとしていたのだ。
それに気づいた刹那は内密に付き合っている獄寺に話したのだった。

知らせが早かったため、獄寺がボスである沢田綱吉に伝え調べた。


そして今日、フラストウッドファミリーに制裁が下りることになった。

勿論獄寺もそれに参加し、刹那は情報機関だが戦闘員のため参加する。



「...夜が明けたら離れ離れだね」


「あぁ」


「私夏は嫌い。唯一獄寺に会える夜の時間が少ないから

…だから嫌い」


「…上條」


「特に今回は大っ嫌い。

けど、この時間が一番大切で大好き」


「あぁ俺も好きだ。この時間が、お前が」


どちらともなく唇を近づけキスをした。
お互いの距離が0になるぐらいに抱きしめ合った。数秒か数分かわからないぐらいに…



「獄寺。本当に今日まで私幸せだった…

本当に」


「もう何も言うな」


「幸せだったからこそ今日の夜明けが来るのが不安で辛くて…」


刹那は獄寺の胸に顔を隠し泣きながら言葉を繋げた。


「…今日で最後だね」


「最後じゃねぇ!明日も明後日もこれからも一緒にいてやる!...大丈夫だから泣くな…!」


獄寺の声が震えているのに気づいた刹那は顔を上げると



「泣いていたの?」



瞳には涙をため頬には二つの滴が流れていた。その姿に刹那は愛おしいと感じた。



「(たとえこれで最後だとしても今は…今だけは愛しいあなたに溺れたい…)


…隼人…隼人!」


「…!刹那…!!」




夜明けが来るまで二人はお互いを求め合った。互いが互いの色に染まるほどに...






こんな裏社会で会わなければ



この世界で出会わなければ



私たちは



俺たちは







ずっと一緒にいれたのかな・んだろうか?






あぁどうか平行世界では永遠に幸せでありたい







中途半端ですいません!!



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