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王子とカエルと時々私








「どうした姉ちゃん!?」


「あ…あは、ごめん、ゴキブリが出たかと思って…勘違いでした」


「なんだよ、びっくりした」


ごめんと謝り私は隣に立つやつらを見た。そうだ、昨日の夜ベルとフランが来たんだ。今だに信じられないんですが。でも二人を目の前にしてそんなこと言ってられない。…ていうか弟には二人が見えてないの?



「じゃあ姉ちゃん、遅れないようにしろよ。俺朝練あるから先行くな」


「いってらっしゃい」



弟が部屋を出てくとベルはししっと笑った。


「なんで二人が見えてな「ミーの幻覚ですー」…なるほど」


「つーか葉月どっかでかけんの?」


「ああうん学校…ああ!時間やばい!用意しなきゃ…っ」


「学生ですかー?見えないですねー」


「それは老けてるって言いたいのかなフランくん」


「王子達どーすればいいわけ」


「部屋でじっとしてて」


文句をぶーたれる二人をよそに私はかばんに教科書を詰め込んだ。制服を手にとりパジャマを…


「…」


「どうかしたんですかー?」


「私着替えたいんだけど」


「ししっ着替えれば?」

「いやあのさ…じゃああっち向いて」


「大丈夫ですよ葉月サンー葉月サンの体見てもなんとも思わ…ぶっ」


カエルの人形投げておきました。


「さあ二人ともあっちむいて!早く早く!」


二人で背をむけて立たせた。私は部屋の隅でせっせと着替える。


「見てないよね?」


「見てない見てない。…花柄かよ」


「ベルーーーー!!!!」





遅刻確定。







もう嫌だ!


(変態王子!)
(しし、胸もぺったんこ)
(うわぁぁぁ!!ばか!!)
(うるさいですー)







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