王子とカエルと時々私
3
「…あら?なんか声がした気がしたんだけど…」
「き、気のせいじゃない?」
「そうね…なんかベッドがすごく膨らんでない?」
「!に…人形だよ!私もう寝るから、お休みっ」
お母さんがドアを閉め階段をおりる音が聞こえたあと、私はほっと息をついた。
「ししっちょーせまい」
「文句言うな!お母さん達には絶対見つかっちゃだめだからね」
私の右からぴょこりと顔を出したベル。
「どーでもいいですけどーとりあえずミーは寝ますからー」
今度は左から顔を出したカエル…もといフラン。
「これ私のベッド!」
「ミーに床で寝ろって言うんですかー?」
「王子床とか絶対やだ」
…。我がまま蛙我がまま王子お前ら居候の身でしょ常識が通じないんだからまったく「どうかしましたー?」
「…なんでもない」
私チキンだ。
現れたのは王子とカエル!
(先が思いやられる…)
(おいカエル出てけ。王子がベッドを使う)
(ミーが使いまーす、堕王子は床の上で寝て踏まれて死ね)
(カエルてめ)
(どっか余所でやれーー!!!)
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