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と日向


ついに帰りのホームルームが終わったあとも私を呼び出した人は現れなかった


私はゆっくり帰路についていた




「そういえば、帰ったらおじいちゃんが話あるって言ってたな…」



どうして私の両親は死んでしまったのか…
今までずっと隠してきたってことは、きっと事故とか病気とかじゃないんだ…




「自殺…とかなのかな……」



「だとしたら最低な親だな」



「!」



突然目の前に金髪の外国人男性が現れて、驚いた私は少し後ろに下がった



「だ、誰ですか?」



「会うのは初めてだな。俺はキャバッローネファミリーのボスのディーノだ」



男の人は笑顔でそう返してきた、


私は不安になり、鞄を両腕で抱き締めて後ろに下がった。



「そんなに怯えなくても、何もしねぇよ」



「……」



「むしろ俺は君に頼みたいことがあって来たんだ」



「……私、に…?」



「あぁ、これをツナに渡してほしいんだ」



男性が差し出したのは黒く、金の装飾がされた箱だった。



「これは…」



「大事なものだからな、…言うまでもないが、中は見るなよ?他の誰かに渡すのもダメだからな」



「は、はい…」



「じゃあ頼んだ。よろしくな」



そう言ってディーノさんが背を向けて歩こうとしたら、彼は自分の足を絡めて思いっきり前のめりに…というか派手に転んでいた



「いってぇ〜…」



「だ、大丈夫ですか…?」



「おぉ、大丈夫だ」



ディーノさんはゆっくり立ち上がってふらふらしながらまた「じゃあな」と私に笑顔で手を振って、

今度は電柱にぶつかっていた。



本当に大丈夫なのだろうか…


最初はいきなり現れて怖い人かと思っていたけど、どうやらいい人だったみたい。



でも…なんで私にこの箱を預けて、沢田君に渡してなんて頼んだのだろう…?同じクラスだからかな…?



とりあえず、この箱は明日沢田君に渡すことにして、今日は帰ろうと思った。






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あきゅろす。
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