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年下の彼3(雲雀HB/25歳)
※ちょびっと注意




「だ、だめだってば…!」


「なんで」


「なんででも!私、ベッドの中でおめでとうって言うのやだっ」


「いいじゃない別に」


「だって…今からだと最中に明日になっちゃう…」


「だから僕はかまわないってば」


「私は嫌な……っひゃ…っやだ、ってば……」


「僕の誕生日なんだから僕の好きにさせてよ」


恭弥くんはいつだって我が儘だ。付き合って、結婚してそれでも変わることはない。あ、あとなんていうか…!お盛んというか!それも変わらない!


「…んっ…あ、今あとつけたでしょ…!」


「それが何か?」


「見えるとこ、つけちゃ、だめ…!」


「なんで」


「こないだ、近所の人に…っお盛んねって…言われたんだ…よっ」


「言わせとけばいいじゃない」


「き、恭弥くんはいいだろうけど!私はもういい歳なんだからね!」


私の言葉にかまわず恭弥くんは私の首もとに顔をうずめる。舐めたり吸ったり、私の体はその一つ一つに素直に反応する。それが楽しいのか恭弥くんはクツクツと笑っている。

そのまま服の中に、というか着流しの中にいれようとする恭弥くんの手を自分の手でとめた。少し不機嫌ぎみの恭弥くんの目。私から見ると上目づかい。やめてそれ、殺傷力強すぎるから。


「離してよ」


「だめ」


「…」


「…」


「…」


「恭弥くんさ」


「ん」


「あんまりこうしてるとね、恭弥くん私に飽きるんじゃない?」


は?と恭弥くんは心底意味わからないというような顔をした。私は話を続ける。


「恭弥くん若いし、私じゃたりなくなったりして…それで他の子と浮気して…。だから、ほどほどの周期でしないと、」


「むしろやらせないでいてたまって他の女に行くとか考えない?」


「そうなの恭弥くん!?」


「…ものの例えだよ。というか誰の受け売りだい?どうせ誰かに言われたんだろう」


…鋭い。ちなみにお隣りの人に言われたんだ。


気にしちゃうんだよ?恭弥くんは私より全然年下だし…
私なんか最近体に肉ついてきたし、体力減ったし…
いつか恭弥くんが冷めてしまうんじゃないか、なんて馬鹿なこと考えちゃうし。


「ワォ、僕が名前以外を好きになるとでも?」


「…考えちゃうんだもん」


大人っぽくなりたいのに、恭弥くんの前だとなれない。そういえば前からそうだったなあ。私15歳の彼に振り回されてたもん。突然恭弥くんがバイクで迎えに来たりしたっけ。あの時は困った半面嬉しかったな。
…じゃなくて!!

もっと大人になりたい。
恭弥くんを振り回すような…!…………無理かも。



黙ってしまった私を見下ろす恭弥くんは口許を緩ませて…って、笑ってるの!?なんで!?



「恭弥くん、何笑って…!」


「名前は僕のこと好きでしょうがないんだなって思ってさ」


「……っ」


「昔は僕の一本通行だったからね…名前が他の男と付き合ってるの見るの、すごくムカついた」


「…え」


「必ず名前に僕のこと好きにならせてみせる、っていつも思ってた。…名前が僕の誕生日に家の前にいた時、本当に嬉しかったんだ」



だからね、飽きるなんてありえないよ。ずっと想ってたんだ。
僕の初恋だしね。


恭弥くんが紡ぐ言葉は信じられないものばかり。嘘うそ嘘。恭弥くんが、素直じゃない恭弥くんがこんなふうに言ってくれるなんて


「なんか失礼なこと考えてない?」


「う、ううん」


「ふぅん…ねえ、なんで泣いてるの」


「へぇ?」


ああ、やっぱり私は大人になれない。恭弥くんがいるかぎり、恭弥くんのそばにいるかぎり。



「あ」


私の目尻に唇を落とした恭弥くんは顔をあげ時計を見た。

カウントダウン、

5、4、3、2、1



「誕生日おめでとう、恭弥くん…」


「うん」


「ずっと一緒にいようね、いてね」


「もちろん」



恭弥くんの誕生日なのに、
プレゼントをもらったのは私みたい。ありがとう恭弥くん。神様ありがとう、恭弥くんに会わせてくれて。



「…ねえ」


「ん?」


「つづき、いいかい」


「…ばか」





ハッピーバースデー!

(25歳の君は)(強引で、けれど優しい大人)





かっこいい大人の女性がかけない…!← と、とにかく誕生日おめでとう雲雀さん!

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あきゅろす。
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