2 最強鈍感委員長!(雲雀/ギャグ甘) 私には好きな人がいます。 その人とは小学生の頃からの知り合い、それは友達というのも、だからといって他人というのもどこか違う関係。 幼なじみ…それが一番しっくりくるかも。ただの、幼なじみ。 そんな彼の名前は雲雀恭弥。 並盛を牛耳る男です… 雲雀は我が儘で群れるのが嫌いで勝手で我が儘で(あれ?) と、とにかく…すごい性格。 そして、 すごく鈍感。 「僕を呼び出すなんて…何の用だい名前?」 「あの、さ…雲雀、」 「なに」 「私…実は雲雀のこと…す」 「す?」 「す…すす…すすきっ」 「(酢?すす?…すすき?)…君何が言いたいの」 「だーかーらっ、わ、私はずっと前から!ひ…ひば、ひばり…が、す…すきぃ…なんだ…けど…」 最後の方はだんだん声が小さくなってしまった。 顔をふせてしまったので雲雀の顔は見えない。 「…な、なんか言ってよ…」 「…名前、僕のことがスキーって?」 「…は?」 あれほど言うのに苦労した二文字。その語尾をのばして発音する雲雀。しかも音程違うし。 「すきーって…」 「僕とスキーしたかったの?それが言いたくてあんなに言いよどんでたわけ?変なの」 「え、あのさ」 「僕が群れるの嫌いだってわかってて誘ってる?仕方ないな、貸し切りにしよう」 「雲雀くん、あのですね」 「今度の週末ね。じゃ僕忙しいから」 「ちょっと待ったあああ!!」 「なに、まだあるの」 怪訝そうに私を見る雲雀。私の一世一代の告白をなんだと思って…!スキーってなんだ!あ…でも…もしかして雲雀と旅行?あれ?嘘でしょ、う、嬉しいかも… 「雲雀…私と旅行…行ってくれるの?」 「名前から言ったんだろう?」 「え、でも…いいの?私で…」 「いいけど」 「なんで?」 「好きだから」 「はい?」 雲雀はいつもと同じ表情のまま。何けろっとしてるの?私一人でテンパってばかみたいじゃんか! 「な…な、な、」 「今更?本当に名前は鈍感だよね」 あんたに言われたくない! (旅行楽しみにしてなよ?なんて)(しないわけない!) [*前へ][次へ#] |