中編
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「アレックスさん!」
「んっ?なのはか。どうしたそんなに息を切らして。」
アレックスが朝から出かけていたのは地上部隊本部。
最近魔力があまり安定しないため本部のしっかりとした医療施設で身体検査をするため本部に赴いたのであった。
そのことはもちろん誰にも言っていなくはやてにはただ用事があると言って今日だけ特別に休暇をもらった。
早朝から検査は始まり何事もない事に安心している時になのはと出会ったのであった。
「アレックスさん、どうしてここに?」
「まぁ・・・ちょっと用事があってな。お前こそどうしてこんなところに?」
明らかに怪しんでいるなのはの目線に無理やり話題を変える。そうするとアレックスはなのはが持っているラッピングされた小さな箱を持っていることに気がつく。
「あの・・・ここじゃなんですから外出ませんか?///」
「あ、あぁ。いいが?」
なのはがいきなり手を繋いで歩き始めたのでその事に驚きが隠せず顔が赤くなってしまう。
そうして二人は本部を出て近くにある小さめの公園のベンチへと腰掛ける。
「どうしたんだよ?お前今日は普通業務だろ?」
「はやてちゃんに言って特別に休みにしてもらった・・・///」
「はぁ・・・。それで?そこまでして俺に会いに来た用事は?」
なのはの言葉に大きなため息をつきながらなのはがきた理由を問立てる。
なのはは何やらモジモジしながら背中に隠している小包を出そうかどうか悩んでいる。
そして気持ちを決めたのかアレックスへと小包を渡すために手を伸ばす。
「アレックスさん!あの・・・これ!!///」
「なんだこれ・・・?」
「あの・・・バレンタインチョコです。」
「えっ・・・?」
アレックスは何度かなのはと小包に視線を移し受け取る。
あぁそうか。
どうりで昨日女性たちが必死に男たちを立ち入り禁止にしてまで食堂で作っていたわけだ。
アレックスは受け取るとその場で装飾を崩さないように綺麗にラッピングを取ると蓋を開ける。
中には円形のチョコレートで真ん中に装飾として
ハッピーバレンタイン
Dear アレックス・カーター
と書かれていた。
アレックスはそのチョコレートを見ると微笑み一度大きく息を吸うと一口で食べてしまう。
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