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中編
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「おい、キール。」

「なんだ?」

「あいつらは何そんなに必死になってるんだ?」

アレックスは意識を取り戻しズキズキと痛む頬に氷を当てながらキールに聞いてみる。
キール自信は溜まっている仕事を少しでも減らそうと頑張っている。
キールだけではなく他の局員たちもいつもの何倍もの仕事量に文句一つ言わず黙々と仕事に打ち込んでいる。
それどころか自分から積極的に仕事を減らそうと仕事を取り合っているものもいた。

「さあな。まぁ何か必死になることはいいことじゃないのか?」

「うーむ・・・女性の考えていることはわからん。」

アレックス・カーター
普段は仕事をこなし訓練でも好成績を出しているのだがどこか抜けている所があるのが欠点。
アレックスの言葉に他の局員はわかって言っているのか、それとも相当な鈍感かと思っていた。

明日は2月14日
女性は男性にチョコを上げる日。
その為女性は必死に自分の想い人にあげるチョコレートを作っているのだ。

「あぁ、わかった。」

そうするとアレックスは壁についているカレンダーに視線がいき明日の14日が大きく赤丸になっていることに気がつく。
その事に何かを閃いたアレックスは頭に電球を浮かべる。
その事にやっとわかったかと周りの局員からため息やらアレックスを冷たい目で見る男性陣。

「キール、明日はクラナガンでイベントがあるんだったな。」

「あぁ、やっとわかったか。」

「なるほど・・・あいつらは六課を代表して露店を出すつもりだな。その為の下準備という訳か。」

アレックスの言葉にほぼ全員がコケる。

こいつはダメだ。
男性局員はこの瞬間心を一つにし同じ事を思った。

「なるほどなぁ・・・そう言わればそうかもな。」

もうひとり。
アレックスの言葉に納得するキール。

筋肉バカとネジが一本抜けているエース。
その光景に冷ややかな視線を送ることしかできない。

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あきゅろす。
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