ゴクゴクと美味しそうに自分が作ったジュースを飲む2人を、どこか嬉しそうに見るサンジ。
此処まで美味しそうだと、コック冥利に尽きるものだと思った。



( そういや最近寒くなってきたなぁ・・・
 ナミさんやロビンちゃんには暖かいミルクティ―を運んであげないとvv♪
 待っててねぇvv今から2人の元へ、愛の奴隷が向かいますからvv♪)


勿論サトラレであるサンジの考えている事は、
今一番近くにいるウソップとチョッパーには強く伝わっていた。

いつもの事だと、無関心を貫きながらジュースを味わう。
しかし、幾ら少しは耐性がついたとしてもやはり減なりしてしまうのは当然ともいえた・・・・・



因みにサンジの想いや念が強ければ強い程、
より遠くの人に考えているが伝わってしまうのだ。





全く・・・・・・
幾ら優れた能力が与えられるとはいえ、サトラレには絶対になりたくないものだ・・・と

ルンルンとナミとロビンに出す飲み物を作っているサンジを見ながら切に思った。
 









さて唯一の女性クルーにお出しする飲み物作り終えたサンジ


サンジの手元にある湯気が立ちの昇っている、非常に喉元を誘う飲み物を
チョッパーとウソップは物欲しげに見つめていた。




(俺もミルクティ―飲みたいなぁ)

(俺にもねぇのかなぁ)



((でも・・・言えないよなぁ))


サンジが何を作ってたのか、はたまた何をしようとしているのか口に出して言った訳ではないのだ




心の中で思った″だけなのだ。







実際に口に出していたならまだしも、何も言わずに作ったサンジ


だからこそ黙っているしかない。


しかし自分たちも暖かい飲み物を飲みたい。
先程飲んだばかりという事はまた、今の自分達には関係ないのだ。




チョッパーとウソップは物欲しげにサンジに視線を送っていたが、



( まぁ折角だ・・・チョッパー達にも出してやるか )


脳に直接響くように伝わって来た言葉に、
二人はサンジに背を向け、言葉をあげずばれない様にガッツポーズを決めた。





「ほらよ。」

「うぉ。何だこれ?」

「美味そうだぞ♪」

「ミルクティーだ。心して飲めよ」


嘘が得意なウソップはまだマシなのだが、
チョッパーはに如何せん、その正直な性格で、ばれない様に自然に話すのは非常に難しかった。

だから、チョッパーはこういった時は、下手に何かを言う事はせず、
素直な感想を言う事に決めていたのであった。










サンジが二人にミルクティーを出し終え、
さぁ今からナミ達がいるであろう女部屋に向かおうとした。


けれどそれは
一人のクルーの登場で叶わ事は無くなってしまった。












[2012・3・25][2013/2/24加筆修正]


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