大きい音がしたと思ったら自分のテリトリーに
意味不明な事を叫びながら入って来たウソップを、サンジは変な奴を見るような目で見ている。







その自称勇敢なる海の戦士″であるウソップというと・・・・・・





(し・・・しまったぁ〜〜〜;;)







自分がしてしまった失敗に内心大いに焦りまくっていた。



冷や汗がだらだらと身体を伝い
何て言ってこの場を回避するか必死に考えるあまり微動だにしないウソップ。



動転のあまり、サンジの眉間に益々皺が寄っていく事にすら気が付いていない。
ウソップの後にいたチョッパーもウソップの突然の行動に目を見開いて焦っていた。

焦りのあまり関係もないのに「医者ぁ〜〜医者ぁ〜〜」と叫んでいるが、
幸いサンジは別段気にした様子はなかった。











行き成り変な事を言いながら入って来た上に、
そのまま大口を開け白目で固まっているウソップを訝しげに見やるサンジだが、
こいつが変なのは今に初まった事ではないかっと思い、
スル―スキルを発揮して未だ固まっているウソップに声をかけた。





「お前いきなり入って来て何叫んでんだ?変な奴だな。ほれライムのジュースだ。」


「ぉ・・・おう。サンキュ」
(ばっ・・ばれてないみたいで良かったぁ〜〜〜〜泣)






「・・・こほん。
 此処で読者の皆様に天パって変な顔をしてるウソップに変わって説明するぞぉ!!エッエッエ」



さっき何でウソップがサンジの思った事が分かったかと言うと・・・・・・・



別にウソップがエスパーだとか、悪魔の実を食べたとか
そんなものじゃないんだ。

だったら、なんで?



それはだな・・・・・
ルフィ海賊団コックのサンジは生まれつき「サトラレ」っていう病気を持ってるからなんだ。





病気っていっても、ある点を除いたら普通の人間と変わらないんだ。



ただ「サトラレ」っていうのは―――――・・・・・・




その名の通り自分の考えている事、思っている事が
自分の意志に関係なく周りの人に伝わってしまう能力を持つ人間の事をいうんだ。



自分の思いが場所や誰彼関係なく何時でも伝わってしまう変わりに、
先天的に天才的な才能をも産まれ持つんだ。



サンジは料理だな。エッエッエ♪








因みにそんな類まれなる才能を持つ「サトラレ」を保護する法律もあるんだ。





その法律って言うのが、「サトラレ」に「サトラレ」だって気がつかれない様にする事なんだぞ!





これが簡単なようで難しいんだ・・・・・・・


この決まりは皆産まれた時から
叩きつけられるように教えられるから、流石のルフィもきちんと覚えてたんだ。

 
因みに俺は、医学の勉強を初めだした時に、ドクターから詳しく教えられたんだ。



決してサトラレが、自分がその病気だと知られないように
例えどんな悪者でもきちんと、その法律を守ってる。




因みに、何で知られたらいけないのかっていうと・・・


もし自分の考えている事が、赤の他人や友達、周りにいる人たちに
自分の意志関係なく勝手に伝わってしまうなんて、普通の精神では耐えられないからだ。


過去にもサトラレが自分の病気を苦に精神崩壊を起こした人が何人もいたんだ。



そんな人達を守るために、この法律は絶対に守らなくちゃいけないんだ!!




だから、さっきのウソップみたいにあからさまな発言と態度は危なかったんだな、これがι







「・・・おいチョッパ―。さっきから何一人で何にもない所でブツブツ喋ってんだ?」

「なっななななっ何言ってんだ。そんな事してねぇぞ。このやろが!!」

「ふ〜ん」
(変な奴だなぁ・・・)

「・・・ッ!!」
(ガ―ン!!変な奴・・・;;)


今度はチョッパーが大きい口を開け白目を向いてしまい、
サンジは益々頭の上に?マークが飛び交ったが、
またもやスルースキルを発揮して何事もなかったかのようにチョッパーにジュースを用意した。


「ほら、飲めよ」

「あ・・・ありがとうサンジ」



非常に複雑な気持ちでジュースを受け取ったチョッパーだった。













[2012・3・25][2013/2/24加筆修正]


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