メモリーライ
プロローグ
竹藪に囲まれた中心にぽっかりと平坦な場所がある。
そこは誰も知らない、二人だけの秘密の場所。
二人の少年が少し盛り上がった土を確かめるようにポンポンと叩く。
「これで誰にもバレないね」
「うん、バレないよ」
一人の少年は明るい性格をしているのがすぐわかるような笑みを浮かべる。
凹も凸もないない平凡な顔の少年の隣に座るのは、女の子と間違えてしまいそうなほど美しい少年。
「絶対に大きくなったら、また二人で来ようね」
「うん、約束だね」
二人の少年はコツンと額同士を触れ合わせると、幸せそうに笑んだ。
『二人だけの約束…。絶対の絶対だよ』
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