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庭球ゲーム
うちなー口入門編(甲斐+α)
*タイトルはあれですがうちなー口講座ではありません。しかも、あからさまに間違ったうちなー口が出てくる恐れがあります。一部キャラ崩壊、閲覧注意

羽海野「甲斐〜!はいたい!」

凛と離れで竹かごを作っているとウキウキとした様子で羽海野がこちらに駆け寄ってくる

甲斐「お〜、羽海野」
平古場「何ね、裕次郎に用さぁ」
羽海野「ああ、平古場!ちゃ〜びらたい!用っーか見かけたから飛んできただけさ〜」
甲斐「どうしたんさ?急に微妙なうちなー口使って」
羽海野「微妙とか言うなよ。しっかし、甲斐は今日もちゅらかーぎねぇ、かなさよぉ!」
甲斐「あげっ?」

何の前触れもなく異性から[美人だね、好きだよ]と告白されてどうしていいか分からず固まる

平古場「はぁ〜やぁ〜、みーぱちくりしょ(驚いた)。羽海野は裕次郎のうむやー(恋人)だったんさぁ?」
甲斐「そ、そんなわけあるか!羽海野、やーはそれじゅんに正しい意味知ってて使ってるさ?」
羽海野「へ?可愛いねぇ、好きだよ〜って意味じゃないの?」
凛「男に対してかなさんだとどっちかっーとアイラブユーになるさ。好ましいはましやった〜よぉ」
甲斐「可愛いに対しては突っ込まないでおくけどな…ちなみにちゅらかーぎは可愛いより美人の意味合いが強いさ。そのうちなー口、もしかして木手に教わったのか?」
羽海野「やいび〜んど〜(そうですよ)」
甲斐「くすまや〜(くそったれ)、木手め」

めんどくさがって適当教えたな…と、腹立たしい気持ちがこみ上げてくる

平古場「しっかし…や〜、急になんでまたうちなー口なんかやりだしたわけよ」
羽海野「ん?うちなー口ってなんかすごくいいじゃん、響きが優しいのにどっかエキゾチックでさ、もともと憧れてたわけよ。で、折角本場のうちなんちゅ〜がいるんだから、教わっといて損はないじゃん?それに、うちな〜口が少しでも分かれば、甲斐ともっと話が弾むかなぁと思ってさ」

気に入ってる奴のこと理解出来るならしたいじゃん!と今回は勘違いでなくストレートに告白まがいのことを言われて顔が赤くなる

平古場「な〜に、わらに〜わらに〜してるさ?」
甲斐「にやにやなんてしてないさ!たっくるすんど〜!(しばくぞ!)」
平古場「どぅぬ〜ま〜ぬ〜さんけ〜(うろたえんなよ)、あんまり見せつけないで欲しいさ〜」
甲斐「だから…!」
平古場「ちちぢむどぅかなしぢむ(懐いてくる奴ほど可愛い)って言葉もあるさ。例え相手が羽海野とはいっても、まぁ悪い気ぃはしないだろ?」

こっそりと耳打ちするように話してきてますます顔が熱くなる。何こそこそ話してんだよ、混ぜろ〜!と羽海野がタックルするように飛び込んできて凛と二人で思わずよろけかける

幸村「あ、羽海野さん。ここにいたんだね、探したよ」
羽海野「幸村」
幸村「と…ごめん、取り込み中だったかな?」
羽海野「いや、遊んでただけだし平気。何、用事?」
幸村「あ、うん。食料の備蓄のことでちょっと一緒に見てもらいたいことがあって…甲斐、平古場、彼女を借りても構わないかい?」
平古場「別にそいつはわった〜の所有物じゃないさ」
甲斐「羽海野がいいなら、良いんじゃねぇの?」

ぶっきらぼうに答えて、小さくす〜み〜んなし(横目で見んなよ)と小声で呟く。他校の自体も気に入らないが、そんな奴が羽海野と親しくしてるのも何だか気にくわない

羽海野「も〜、お前らは…ま、取り敢えず行ってくるわ。またな」
甲斐「やん。あ、そうだ羽海野…」
羽海野「何だよ〜」
甲斐「ちゅらか〜ぎってそいつみたいな奴のことをいうさ。ちゅらか〜ぎっう〜かやぶわらび〜ら(女々しい男)っぽいけどなぁ」
平古場「ははっ、裕次郎そりゃ言い過ぎさ」

腹立ち紛れにどうせ分からないだろうとうちなー口で軽く悪態をつく。ニュアンスでは悪口を言ってるぐらい分かるだろうが、別に分かった所で困ることはない。お前らねぇと呆れた様に呟く羽海野の横で幸村がにっこりと笑みを浮かべる

幸村「黙いくわれー」
甲斐・平古場「「あげっ?!」」

黙れ、とうちなー口で呼びかけられて聞き違いかと耳を疑う。にっこりとした笑顔を保ったままこちらを振り向くと幸村が更に言葉を続ける

幸村「なーなーさりんどー、いったーやわんどぅうしぇーとるい?ぬーやんくぃーやんすらーたたっくるさりーんどー」

俺を何だと思ってる、君たちなめてるの?ガタガタ言うとブン殴るよ、と穏やかな口調とブレない笑顔のまま言われて頭が真っ白になる。脅し文句ぐらいなら普段は怯まないが、聞き馴染んだ言葉でおっとりと何だか罵られるのは言い知れない怖さを感じる

甲斐・平古場「わ、わっさいびーたん…(申し訳ありません)」
羽海野「ゆ、幸村…?」

何だか険悪な雰囲気は感じられるものの、言葉の意味が分からず呆然と幸村を見つめる羽海野の視線に気づくとなんてね、と呟いて幸村が羽海野の肩を抱く

幸村「行こう、羽海野さん」
羽海野「あ、ああ…」

あっけに取られたまま、幸村と連れ立って歩いていく羽海野の後ろ姿を見送りながら、まったちうにや(まるで鬼のようだ)とうちなー口が出てしまった


おまけ:
羽海野「そ、そういえば…幸村ってうちなー口話せたの?」
幸村「ん、ああ…さっきあれは入院中に読んでた方言辞典の受け売り。いざって時の為に覚えといて良かったよ…ふふ」
羽海野(幸村ってときどき黒い…)

ーーーーーー
あとがき

比嘉中メインと思いきやまさかの幸村オチ。幸村に方言で悪口を言わせたくて書いた。
多分、この幸村は悪口を言われたというより主人公にベタベタされたのが気にくわなかったのではと(笑)

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