★萌ぇの倉庫★
・・・無理★
「あのー・・・転入生の方ですか?」
俺は今にも門を飛び越えようとしている人物に声をかけた。
「う、はい!この度転入してきた者だ・・・です!あれ?なんか違う・・・」
ははっ★無理!こんな敬語もろくに出来ない馬鹿とは
関わりたくない!!
「やはりそうでしたか、では、今門を開けますね?」
・・・開けたくねぇなー
俺は門のスイッチを押す
ガガガガ・・・・ギィィ・・・
「ぅわ!自動で開くのかよ!?」
・・・素が聞こえてるんだけど。
「ようこそ!白ノ宮学園へ!僕はここの生徒会役員の副会長を務めています。理事長室へ案内しますね(ニコ」
いつものように営業スマイル0円♪をやったら・・・
「あの、その笑顔つかれ、ませんか?気持ちわ・・・止めたほうが、いいですよ?」
ぁぁっ!!!?今何言ったんだ糞ガキィーー!!!?
しかも途中で「気持ち悪い」を言いかけてんじゃねーよ!!
俺は笑顔を一つも崩さず、話をする
「・・・・行きましょうか?理事長室」
「いや、だから、その笑顔止めろって・・!」
おいおい、敬語がついに無くなってるぞ?
「ははっ・・・僕はいつも本物の笑顔しかしてませんよ?あなたの気のせいじゃないですか?」
「嘘だっ!あんた、そんなのいつまでも続けてるといつか身を滅ぼすぞ!?」
・・・やっぱ馬鹿だな、コイツ。
「・・・あ、時間押してるのでこっからは急ぎ足でいきますよ?(ニコ」
「・・・・・・・」
諦めたのか、呆れたのか、そこから転入生は喋らなくなった。
――――――・・・
「ここが理事長室です。では、後は一人でがんばって下さい」
「・・・・・・あぁ」
俺は転入生に背を向けて歩き出す
うをしっ!!終わったぁぁああ!!
これであの転入生とも関わらないだろ!
ガシッ!!!
ん?あれ?体が前に進まないなー?
あ、分かった!転入生クンが俺の腕を掴んでるんだー★
って、呑気に言ってる場合じゃねーよ!
なんで掴んでるんだよ!!?離せ馬鹿!!
「・・・なにか?」
「あ、あのさ・・・」
「はい?」
「名前・・・なに?」
ばーか★誰が教えるかよっ!!・・・なんて言えない。
「篠原 由良ですけど?」
「・・・由良、か」
あ?なんで名前呼びしてるんだよ!?
「俺、由良の笑顔を絶対本物にしてみせるからなっ!!?」
・・・いやいやいや、そんな「ニカ!」ってされても・・・つーか腕離すか・・・
バッ!!
「結構です!(ニコ・・・失礼します」
「あ!由良!!」
後ろで呼び止める声が聞こえても俺は無視して
歩き続ける
"由良の笑った顔が一番好きだよ・・・"
俺の本当の笑顔は、あの人だけに見せてたんだ・・・
誰だろうと・・・
勝手に俺の中に入ってくるなんて絶対許されることじゃないんだ・・・
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