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第三話‐弐




ドサッ


「あ…ありがと……」

『いーよ別に、ついでだし』

「(…この人……そんなに悪い人じゃないかも…)」

『…邪見、お礼は?』

「……殺生丸様がんばれー」

『………』


ドカァーン!!


「「『!!』」」

「犬夜叉ー!!」



ドカーン!!
ボカーン!!


『派手にやるねーこれだから犬ってのは』

「頑張ってー犬夜叉!」

「いいのかよ!そんな脳天気な事言ってて!!お前はもしかしたら死ぬかもな…」

「やっぱり…ダメなの…」

「え!?おっおれが!?おれが泣かしたのかよ!?」

『あー泣かしたー』


猫芽は岩の上からケラケラと笑う。


「うっせぇ!!てめぇの相手は殺生丸が終わってからだからな!!とにかくおれがお前を守るって言ってんだ!!」

「え…?」




ドクンッ


「!(鉄砕牙が脈打ってる…!!)」


グオオオ!!

「いける!!」


犬夜叉は飛び掛かって来る殺生丸の左腕を鉄砕牙で切り裂いた。


『!(あれは…牙…!?)…てか主人がやばそうだ』


猫芽は化け猫の姿になり犬夜叉と殺生丸の間に飛び込んだ。


「でやぁ!!っ何!?」

『っ!』


猫芽は背中を斜めに斬られ、そのまま殺生丸と共に外の世界へと飛んで行った。



ドサッ


人間の姿に戻った二人はそのまま落ちてきた。


『ぅあ…っ』


猫芽は殺生丸の上に倒れている。その背中には深々と刀傷が走っていた。


「………何故私を庇った…」

『…別に……っ』


猫芽はそう言うと何とか立ち上がり、殺生丸から離れ木に手をついた。


『っ!!(……傷が深いな…)!?うあっ!!…って何してんのあんた!!』


殺生丸は背中の傷をなぞりその指の血を見つめた。


「…傷が深い……流石は鉄砕牙だ…」

『あんたねぇ…』

「殺生丸様ー!!」


邪見が駆け寄る。


「殺生丸様ご無事で!!」

『あたしが庇ったんだから当たり前だろう?…っいてて』

「よくやったぞ猫芽!…しかし犬夜叉めぇ…!!よくも殺生丸様の腕を!」


一人でうるさい邪見を横目に猫芽は木を伝い歩き森の奥へと歩く。


「む?猫芽どこへ行く!」

『休む、治ったら戻る』

「休むって…そういえば殺生丸様の傷は…」


殺生丸は猫芽の行った先を見ている。


「殺生丸様?」

「……邪見…新しい腕を見つけろ…今すぐにだ…」

「へ?」

「早くしないと……殺すぞ…」

「ひっひぃー!!ただいま!!」


邪見はそう言って走って行った。




第三話
《激対決!殺生丸VS鉄砕牙》



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