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第十二話
殺生丸、闘鬼神を振るう




「全く灰刃坊の奴、刀を持ったまま一体どこをうろついているのやら」


りんの元に帰りながら邪見がぼやく。


「殺生丸様ー、猫芽様ー」


こちらに気づいたりんが駆け寄って来るが、何かに気づいた殺生丸がりんを止まらせた。


「ん?」


そして飛び上がると、りんの後方にある木を爪で切った。すると、扇子を持った着物の女が出て来た。


『……どっかで嗅いだにおいだな。…あの奈落とかいう奴と同じだ』

「殺生丸様を陥れようとした輩か! 思い出しても胸くそ悪くなるわい」

「ふーん、あんたが犬夜叉の兄貴の殺生丸か。優男だねぇ…。あたしは風使いの神楽、奈落の分身みたいなもんさ」

「分身だと…?」

「そう。…そして、あんだが剣を打てと灰刃坊に渡した牙は、“悟心鬼”って奴の牙さ。あいつもあたしと同じ、奈落の分身さ」

「だからどうした。わざわざそれを教えに来てくれたのか」

「フッ、臭わないかい? 悟心鬼から生まれた邪気溢れる剣…。闘鬼神はすぐそこだよ」


そう言って神楽は風をおこし、空へと舞い上がって消えて行った。


「なーにあれかっこつけて、ねぇ? 胡散臭い女でございますなー」

「……りん、もう動いていい」

「あ、はい」

「お前も変な奴」


はしゃぐりんをつついていじる猫芽は、ふと気づいた。


『……そういや灰刃坊、犬夜叉とか何とか言ってた気がする様な…』

「「………」」


ま、いっかと呟いた猫芽は邪見に叩かれた。


「よくないわい!! 何故それを早く申さぬ!」

『えー』

「えーじゃない!!」

「………」

「申し訳ございません殺生丸様! 猫芽にはよく言って、」

「行くぞ邪見」

「は?」

「……闘鬼神を取りに行く。…それに確かめたい事もある」

『あたしは、』

「猫芽はりんとここにいろ」


殺生丸は猫芽を横目で一瞥すると、邪見と阿吽を連れ去って行った。


『んだよあいつ。文句あるんだったらハッキリ言えよな』

「違うと思うなー。だって猫芽様怪我してるし」

『何が?』

「…ううん、何でもない!遊ぼ!猫芽様!」

『?』




第十二話
《殺生丸、闘鬼神を振るう》







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今回でのアニメで殺生丸様はあまり出てきませんでした↓


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あきゅろす。
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