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第二話‐壱
戦慄の貴公子、殺生丸




「殺生丸様、殺生丸様」

「ここか…」

「はい!この杖はここの墓を示しました、すぐに調べて参ります!」

『はぁ…(墓探しとかやってらんねー)』


グルルル…


『(げっ犬いんじゃん、あーやだやだ)』

「何故獣が墓守りを!?殺生丸様やはりここで間違いありません!」


殺生丸達は狼の群れの中を歩く。


「しっ!しっしっ!!」

『こっち見んな犬!』


ヴーグルル…


「牙か…私は牙を求めている……私はその牙が欲しい…」


殺生丸は光の鞭で狼達を切り裂いた。


『っ危な!当たったらどうすんの!!』

「……邪見、人頭杖を」

『無視かっ』



ヒエーー!!


「何と女子の面の方が…ここはお探しの墓ではないようで……あー!殺生丸様!!お待ち下さい!!」

















「貴様っ何奴…!」

「船を…」

「船だと…?ガハハ!!こんな戦中に貸す船なんぞないわ!!」

「船は…もらう…」

「何を……!!?」


グキ!

「おのれ!!」

『―犬の次は人間かよ』

「殺生丸様、船は見当たりませんなー…お、あんな所に手頃な船がいっぱい…流石は殺生丸様」

「なっ何だあいつら…!!貴様ら!人間ではないな!!」

「もののけめ!!」

「……邪見、お前に任せた…」

「へーへー」


邪見は人頭杖で人間達を跡形もなく燃やした。











―殺生丸達は船で川を渡っている。漕ぎ手は邪見だ。


「猫芽!貴様も漕がんか!!」

『力仕事は苦手』

「こやつ〜…!!あ、殺生丸様」

「なんだ」

「お墓のありか…犬夜叉なら知っているかと」

「犬夜叉…」


バシッ!

「ふがぁー!?」


バシャ!!

ドガッ


殺生丸が邪見を川に落とし人頭杖でぐいぐい沈めている。


『(あーあ)』

「あまり思い出したくない名だな…」

「おっお許しを…!!ゴボッ」

「第一奴は生きてはおらん…50年前に封印されたと聞いているぞ…」

「でっですからその封印が最近になって解かれたと!!それに時折杖の示す先が動くのです!これも犬夜叉と何か関係が…!!ゴボボボ…」


静かになった邪見を見て猫芽はため息をつき、邪見を引き上げた。


『あーもう…水に濡れたー』


猫芽はポイッと邪見を船に投げると、心底嫌そうな顔をした。


『邪見助けんのあたしなんだけど』

「………」

『(…ホントいけ好かない)』















『―…本当にこんなのに引っ掛かるわけ?』

「…所詮奴は半妖だ…」

『(…犬の癖して腹の中真っ黒……)』


グオオオー!


「犬夜叉のお母さんが!!」

「っこの!!」


犬夜叉は飛び上がるが人頭杖の炎によって阻まれた。


「くそぉ!!」

「……邪見、殺すのは話が済んでからだ…」

「へっ…へへ…」

「!?…てってめぇ…殺生丸!!」

「ほぉ…関心に覚えていたか…この兄の顔を…」


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あきゅろす。
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