「殺生丸様、殺生丸様」
「ここか…」
「はい!この杖はここの墓を示しました、すぐに調べて参ります!」
『はぁ…(墓探しとかやってらんねー)』
グルルル…
『(げっ犬いんじゃん、あーやだやだ)』
「何故獣が墓守りを!?殺生丸様やはりここで間違いありません!」
殺生丸達は狼の群れの中を歩く。
「しっ!しっしっ!!」
『こっち見んな犬!』
ヴーグルル…
「牙か…私は牙を求めている……私はその牙が欲しい…」
殺生丸は光の鞭で狼達を切り裂いた。
『っ危な!当たったらどうすんの!!』
「……邪見、人頭杖を」
『無視かっ』
ヒエーー!!
「何と女子の面の方が…ここはお探しの墓ではないようで……あー!殺生丸様!!お待ち下さい!!」
「貴様っ何奴…!」
「船を…」
「船だと…?ガハハ!!こんな戦中に貸す船なんぞないわ!!」
「船は…もらう…」
「何を……!!?」
グキ!
「おのれ!!」
『―犬の次は人間かよ』
「殺生丸様、船は見当たりませんなー…お、あんな所に手頃な船がいっぱい…流石は殺生丸様」
「なっ何だあいつら…!!貴様ら!人間ではないな!!」
「もののけめ!!」
「……邪見、お前に任せた…」
「へーへー」
邪見は人頭杖で人間達を跡形もなく燃やした。
―殺生丸達は船で川を渡っている。漕ぎ手は邪見だ。
「猫芽!貴様も漕がんか!!」
『力仕事は苦手』
「こやつ〜…!!あ、殺生丸様」
「なんだ」
「お墓のありか…犬夜叉なら知っているかと」
「犬夜叉…」
バシッ!
「ふがぁー!?」
バシャ!!
ドガッ
殺生丸が邪見を川に落とし人頭杖でぐいぐい沈めている。
『(あーあ)』
「あまり思い出したくない名だな…」
「おっお許しを…!!ゴボッ」
「第一奴は生きてはおらん…50年前に封印されたと聞いているぞ…」
「でっですからその封印が最近になって解かれたと!!それに時折杖の示す先が動くのです!これも犬夜叉と何か関係が…!!ゴボボボ…」
静かになった邪見を見て猫芽はため息をつき、邪見を引き上げた。
『あーもう…水に濡れたー』
猫芽はポイッと邪見を船に投げると、心底嫌そうな顔をした。
『邪見助けんのあたしなんだけど』
「………」
『(…ホントいけ好かない)』
『―…本当にこんなのに引っ掛かるわけ?』
「…所詮奴は半妖だ…」
『(…犬の癖して腹の中真っ黒……)』
グオオオー!
「犬夜叉のお母さんが!!」
「っこの!!」
犬夜叉は飛び上がるが人頭杖の炎によって阻まれた。
「くそぉ!!」
「……邪見、殺すのは話が済んでからだ…」
「へっ…へへ…」
「!?…てってめぇ…殺生丸!!」
「ほぉ…関心に覚えていたか…この兄の顔を…」
次
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!