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エリザベス先輩ィィィ


土砂降りの中、港近くの桶に新八は隠れていた。


「(銀さんが動けない今…僕が行くしかない……間違いなく神楽ちゃんはあの船にいる。

でもどうやって忍び込む…!?何か浪人がうようよいるし…)」








「――やっほ。元気?」

「どわああああ!!?」

「!?何だ!?」

「誰だ!!」






「……ふぅ…まったく、ばれたらどうするんだ」

「ふぐっふががふがぐ」

「おっとすまん」


口を覆っていた手が離されると、新八は振り返って静かに叫んだ。


「李野さん!?」

「おお。偶然ばったり奇遇だな」

「…!!よかった、無事だったんですね!!」

「まあな」


李野はそう言うと桶の蓋を少し開け、船を見る。目線は動かさず問う。


「…銀時はどうした」

「っ!……それは…」

「……生きてるならそれでいい。よし、行くぞ」

「行くって…この浪人達はどーするんですか!?」

「アレ」


李野が指差す方を見ると、桂の格好をしたエリザベスが歩いていた。


「(何か変なのいるゥゥウ!!)」



「おい!何だ貴様!怪しい奴め!」

「こんな怪しい奴は、生まれて初めて見るぞ」

「怪しい奴を絵に描いた様な奴だ」

「ちょォ!!何やってんのあの人ォォ!!」

「“すいません道をおうかがいしたいんですが”」

「「「!?」」」

「“地獄の入り口までのな!!”」


ドオン!!




「「なァ…!!」」

「何してんだてめェ!!」


尻餅をつく浪人達の目の前には、口から大砲の様な物を出すエリザベスがいた。


エリザベスに襲い掛かろうとする浪人を見て、新八は駆け寄ろうとするが刀を投げ渡される。


「!!」

「“早く行け”」


それを見て李野はフッと笑った。


「行くぞ!」


目尻に涙を溜め、頷く新八と共に船へと走って行った。






――――――

(服はどっかで買いました)

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