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襲撃


「あーやっぱあんときやめりゃァよかったって思うのがパチンコと酒であっておぼろろろろ」
「あっはっはっは、情けないのォ金時。酒は飲んでも呑まれるな、ぜよおぼろろろろ」


仲良く吐いている二人を見て、李野と桂はうんざりした。

何回目だおい、と。


「…おい。こんな所で夜盗なんぞに襲われでもしたらシャレにならんぞ」
「…ぉえっ……心配すんな。こんなゲロ吐いてる奴になんか襲わねェってうげろろろ」
「わしは快援隊の頭ぜよ!!何も心配いらんきにおえ゙ー」


そんな二人の背を甲斐甲斐しく摩る李野。




漸く落ち着いた頃、人通りも疎らな道を四人は歩く。桂は銀時の、李野は坂本の腕を肩に回して支えながら歩く。


「李野〜、気持ち悪いぜよ〜。ぉえっ」
「言葉に語弊があるな……それだったら拙者が気持ち悪い事になるから!!」
「ぉえー」
「ちょっと聞いてる!?」




暫くそうやって歩いていたが、数人の網笠を被った浪人達が出て来た。


「……坂本辰馬だな」
「………いかにもそうじゃが?」


銀時と坂本は腕を退かし、前を見据えた。


尋ねた男はニヤリと笑うと刀を抜いた。それを機に他の男達も抜く。


「おーいヅラ。今日15日だっけ?」
「違うな」
「違うな、じゃねェんだよ。俺が聞きてェのはそれじゃなくて、何で今日襲われてんの?」
「俺に聞くな。大方、日時を間違えたんだろう。ハァ、うっかりにも程がある」
「何故主らはそんな呑気なんだ」
「あっはっはっは!」
「「「黙れ阿呆」」」


そう言う李野も対して危機感はない。


「だいたいおたくら嘗めてんの?俺ら四人にそんな数人で勝てると思って、」
「一人、いるだろう?使えない奴が」
「!?」


銀時は少し目を見開く。その言葉は完全に李野に向けられていたからだ。


「…ほぉ…?どこでそれを知ったかしらんが嘗めて貰っては困るな」
「…どういう事だ李野」
「使えないとは何じゃ?」
「……李野、」
「避けるぐらいはするぞ」


咎める様な銀時の声に肩を竦める。

訳のわからない二人に銀時は言い放った。


「とりあえず今はそいつを護れよ。辰馬は死んでよし」
「え!何でじゃ!!」
「つーか目的お前なんだし、お前一人で行けよな。俺ら巻き込まれてるだけじゃん」
「わしゃそんなの知らん」


坂本が何故か胸を張った所で、浪人達が一斉に襲い掛かってきた。


「…ところで辰馬。お主武器を持っていない様だが」
「わしにはこれがあるきに。ってあれ?」


二人は攻撃を交わしながら会話をする。


「……何だ」
「…獲物(銃)忘れちゃった☆」
「………」


呆れて言葉も出なかった。

敵のおおよそは銀時と桂の二人であっという間に倒してしまっていが、二人の前には三人いる。


「…辰馬。拙者のコレやるから拙者を護れ」
「わしはもう剣は握らんき。おまんは何故戦わん」
「行け!毛モジャ!」


李野は坂本の髪を掴むとブンブン振り回し敵の三人に投げた。予想外の攻撃に為す術もなくのされてしまった。


「よし。デカブツもたまには役に立つな」
「あっはっはっは!泣いていい?」
「それもこれもお主が忘れたなんぞ抜かすかっ……」
「李野?」


突然固まってしまった李野は目を見開き、背後の気配に動揺した。






「――おやおや。やはり攘夷志士の有名人相手には簡単にいきませんか」




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あきゅろす。
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