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退散っ


「おーい、李野ーいたら返事しろー」


どかーん


「まったく!!知らない人に着いていっちゃダメって何時も言ってるでしょっ!!」


どどーん


銀時と桂は港に泊めてあった高杉一派の船に乗り込んでいた。


「そこまでッスゥゥゥ!!」


するとメガホンで来島が叫んで銀時達の動きを止めた。


「何だあのファンキーな姉ちゃんは」
「む?…!!銀時、後ろを見ろ」


桂に言われ来島の後ろを見ると李野が銀時達に陽気に手を振っていた。


「世話になったな」
「とんでもないッス!李野様なら何時でも大歓迎ッスよ」
「ああ、また来る。晋助をよろしくな」




「………おい誰だ、連れ去られたっつった奴。めっちゃ友好関係結んでんじゃん」
「…侮れないな」


李野はぴょんっと銀時達の元に来ると片手をあげた。


「ただいま」
「「………」」
「……お迎えご苦労。なーんつって…」
「なーんつって…じゃねェだろうがくそまりもォォォォ!!」
「ふごぉっ!!」
「お前あんだけ心配かけてこれ!?銀さん柄にもなく焦っちゃったじゃねェか!!ヅラが高杉の事だからあんな事やこんな事やニャンニャンされてるかもっつうから!!!」
「俺はニャンニャンしか言っておらんぞ」
「高杉ってちょっとイっちゃってるから、大丈夫かなって!別にエロ的な意味じゃないよ!?下ネタじゃないからね!!?」
「…まぁ少し貞操の危機でもあった」
「「何ィ!!?」」


その言葉に二人は高杉がいるであろう方を向くと叫び出した。


「高杉貴様っ!!俺はニャンニャンどころかチョメチョメすらしてないんだぞ!!?」
「拙者は主らにとってどういう存在だ」
「はっ!残念だったなヅラ!!俺はチョメチョメはやったぜ?」
「何だと!?銀時!!」
「お互いに付け合ったもんね。な、李野」
「は?」
「だからキスマー…」
「どわああああ!!」


李野は爆弾発言を何とか遮った。だが二人の叫びはまだ止まらない。


「高杉!貴様は知らんだろうがな!!」
「ねぇ、もう帰ろう?」
「李野が女装したら、物凄い美人になるんだぞ!!?」
「あーありゃ凄かったな。李野だって一目じゃわかんねェくらいだったぜ?」


自慢げに話す二人を見てもはや溜息だけしか出て来ない。ちなみに女装ではない。


遠くからガタンッと音がしたようや気がするが気のせいにしておこう。



結局、李野が今だ叫び続ける二人の襟首を掴み引きずってこの場を退散したのであった。















「晋助?」
「……美人か…」




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