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愛を確かめ隊


所変わって商店街。李野がそこで目的の妻を待伏せているのをこっそり見ている万事屋+見た目40代の若亭主。


「……こうして見ると、ホントに李野さんて美少年ですね」


新八がそう呟くのも無理はない。出されている品物を時折見ている李野をちらちらと女達が見ている。心なしか李野から輝いたオーラが出ている様に見える。


「こっちとしても鼻が高いアルな」
「ハッ、世の中マメな男がモテんだよ。顔だけじゃね〜」


銀時がやれやれといった感じで両手をあげる。


「あれ?李野さんじゃないかい?」
「おお、これは淀殿」
「こないだはありがとねぇ」
「いやいや拙者こそ助けて貰った礼だ」
「ほんっと律儀でマメで。非の打ち所の無いイケメンね〜」


この会話を聞いて、新八と神楽は感心した様に声を出す。


「やっぱ李野さんって正真正銘のイケメンだ」
「どっかの誰かさんとは大違いアル」
「で、でもあれだよ〜、皆女って知ったら…」




「でも勿体ないわ〜。李野さんが男なら食っちゃってるのに、女なんて…」
「「「お、女ァァァァァ!!?」」」
「だ、だけどっ、あの人とならTo Loveるしてもいいかも…」
「わ、私も…!!」




「…やべェよ、李野さんこのままじゃかぶき町の女達の餌食だよ…」
「大丈夫ヨ!そん時は私が食っちゃるネ」
「いや、お前だとリアルに恐ェよ」
「くそ〜、俺だって…俺だって…!!」


李野との差を見せ付けられた銀時はダンダンと拳を地面にたたき付ける。


「あのォ…依頼は…」


それに応える様に、男の妻を見つけ李野が歩み寄った。


「こんにちは、どこかでお茶でもいかが?」
「え…」


優しく微笑む李野に妻はポッと赤くなった。


「李野さんノリノリだ…」
「こりゃイチコロネ」


その言葉の通り二言三言話した後、二人は近くの小洒落たバーに入って行った。


「「「ドンマイ西藤」」」


ガックリと項垂れる西藤の肩にポンッと手を置く3人。だが、暫くすると李野が一人バーから飛び出し、こちらに走って来た。


「何だァ?もしかしてチェンジか?チェンジなのか?ご指名ありがとうございまーすっ!!」
「西藤殿。すぐ妻の所に行け」
「え…は…?」
「今ならまだ間に合う」
「でっでも…」
「ええけぇ行けゆうとんじゃボケェェェェ!!」


業を煮やした李野は西藤を持ち上げバーにぶん投げた。西藤は叫びながらバーに突っ込んだ。


「……凄いネ李野。大胆不適ヨ!」
「…色々ツッコミ所はあるんですけど…李野さんて…」
「広島出身だ」
「取り敢えず説明しろ」
「ああ」


李野が言うには、店に入った後妻に西藤の事で相談されたという。実は西藤との子供が出来ているのだが二人とも仕事が軌道に乗っていて、とても子育て出来る状態じゃなく中々打ち明けられずにいたらしい。


「それで西藤さんは冷たいと感じてたんですね」


数十分程経ち二人が出て来た。二人とも仲よさ気に微笑み合い、問題は解決した様だった。でも何よりも驚いたのが、


「…西藤、若返ってるネ…」
「人体の神秘だな」




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