さっちゃん1 「………」 李野は目の前の光景に絶句した。 普段李野は6時には起きて朝の散歩をする。ジジィと銀時に言われたが、まぁそれは置いておこう。 ………だれだこいつ…。 散歩から帰ってくるとまあビックリ。何とも破廉恥な格好をした女を今朝7時に拙者は見ました。あれ作文? 「あら?やだ銀さんったら、起きてたら言ってよね。さっちゃんビックリしちゃったゾ」 …うざっ。何だこの気色悪い生物は。 固まる李野を、メガネをかけていないさっちゃんは銀時と間違えている。 「………」 「え!?銀さんこの格好見ても何とも思わないの!?それとも放置プレイ!!?そうやってどんどん追い詰めて何しようって言うの!!?早く私を追い込めばいいわ!!」 さあ!!と言って尻を突き出すさっちゃんを見て、李野はもう呆然とするしかなかった。 「……あっさからうっせェなァ……は?」 騒がしくて起きた銀時が見たのは、固まっている李野に尻を突き出しているさっちゃん。 「………」 「…どこへ行く銀時」 「……チッ…」 「どうにかしてくれ、お主の客じゃないのか?」 「え?銀さん!?やだ私ったらまたメガネ…」 察した李野がテーブルにあったメガネを差し出し、それをかけたさっちゃんが見たのは、引いた目でこちらを見ている超絶美少年。 寄りにもよってこんな美少年に…。 「ひどい!!ひど過ぎるわ!!こんな仕打ち耐えられない!!責任取ってよ銀さん!!」 「よし。じゃあ縄持ってくっから今すぐ首を括れ」 「まさかのSMプレイ!!?縄で縛ってあんな事やこんな事まで…!!もっと私を苛めなさいよォォォォ!!!」 そのやり取りを見ていた李野は頭にガンッと衝撃を受けた。 「……銀時…」 「んだよ」 銀時はさっちゃんとのやり取りに疲れていたため、若干冷たい返事となった。それにさえ李野には堪えてしまう。 「……こ奴は、お主の女か…?」 「はァ?何言って、」 「そうよ。私、銀さんの新妻さっちゃん。よろしく」 「やめろ離れろくっつくな」 妻…だとォォォォ!!? さっちゃんを押し返す銀時を見て、もはやいちゃついてる様にしか見えない。 「……寝直す…」 「待て待て待てこら。誤解したまんま行くな。そしてこいつをどうにかしろ。出来れば地中深く埋めろ」 「…何だか疲れた…色々(尻見たり、いちゃつき見たり)」 [前へ][次へ] [戻る] |