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ゴリ…お妙さん1


「こんにちは」


依頼もなく、各々がそれぞれに過ごしていた昼下がり。そんな万事屋の元に新八の姉、妙がやって来た。


「お、客か?いらっしゃい」
「………」


玄関へと向かったのは李野で、妙は見ず知らずの顔が出てきたのと、


「(え…?誰このものっそ美少年…)」


で固まった。


「えーと、大丈夫か?お嬢さん」
「おじょっおじょじょお嬢さんんん!?」


まぁどうしましょ。お嬢さんなんて久しぶりに言われたわ。


「うーん…、銀時ー」
「あァー?」
「玄関に可愛らしいお嬢さんが来てるんだが」
「うっそ!マジで!?ついに銀さんにも春が…!!」


瞬間移動並の速さで来た銀時に取り敢えず李野は頭をひっぱたいた。


「って、お前かよ…」
「あら銀さん。それどういう意味かしら?じゃなかった」


妙は拳を銀時にちらつかせたが、それを直し銀時に耳打ちする。


「ちょっと銀さん、このもの凄いイケメン誰!?紹介して!!」
「あァ?紹介しても何もこいつは…」
「あれ、姉上じゃないですか?」


銀時に次いで、新八、神楽が玄関へと来る。


「どうしたん…で…すか…」


その新八は妙が持つ重箱が目に入り、顔を青ざめた。同時に銀時と神楽もだ。


「ああ、新八君の姉上か。いつも新八君がお世話に…いや違うな…新八君は…じゃなくて……あれ?」
「おおっともうこんな時間だ!!急がねェと依頼に間に合わねェ!!なァ!新八君!!」
「そっそうですね!!ごめんなさい姉上!!今から依頼が入っててすぐ行かなきゃならないんですよ!!ね!神楽ちゃん!!」
「何言ってるアルか?依頼なんてもがぁっ!!」
「行くぞ李野!!…ってあれ?」


辺りを見渡すと李野どころか、妙も見当たらない。

まさかと思い部屋を除くと、


「あら、じゃああなたが新ちゃんの言ってた李野さん?」
「ああ。水野李野と申す」
「ご丁寧に。私は新ちゃんの姉で志村妙です。これ、つまらない物ですが」
「おお。ありがとう」
「銀さん達も食べますよね」


そろりと逃げようとする銀時達を目敏く見つけ言う。


「ち…ちなみに聞くけどォ…中身はァ…?」
「卵焼きです」
「「ジーザス!!」」
「わっ私定春の散歩行かなきゃネ!!あいつにウンコさせねェと部屋中ウンコだらけになるヨ!!」
「いっそウンコまみれの方がいい…。お前も道連れだ」
「いやヨー!!まだ死にたくないネ!まだ青春してないネェェ!!」




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