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はっっぴば!!!


今日俺が起きると誰もいなかった。まあ起きたのが昼過ぎっつーのもあるけど。


「くあ〜あ……ん?」



“李野さんと神楽ちゃんと出掛けて来ます。銀さんはこれでパチンコにでも行ってきて下さい”



置き手紙と共に置いてあった巾着を持つと結構な金が入ってた。


多分李野の金だな。


あいつにはいつも世話んなってんなァと思い、マリンちゃんは大負けした。














あ〜くそ、やっぱあそこで止めとくんだった。とか、胸でけェ癖に何で当たりは小せェんだよ。と、マリンちゃんに悪態つきながら帰宅。


戸を開けると家は真っ暗。


あいつら、もう日が沈むってェのにまだうろちょろしてんのかよ。


そういや真っ暗の家に帰ってくるのって久しぶりだよな…。前は当たり前だったのに。


今いる奴らは喧しい奴ばっかでうぜーとか鬱陶しかったりするけど、どっかで心地よかったりするのも事実かもしれない。



らしくない事考えてため息をつきながらブーツを脱いで、居間に一歩入っ――


パパァン


たと思いきや、何かが弾けた様な音と、頭にかかった紙のビラビラ。

ぼけっとする俺の目の前には、三人の笑顔。


「銀ちゃん、誕生日おめでとうアル」
「おめでとう」
「おめでとうございます」
「……は?」
「「「やっぱり」」」


呆ける俺に三人はやや呆れ顔。なんでだ。


「忘れたんですか?今日銀さんの誕生日ですよ」
「…あ」
「普通自分の誕生日は忘れないアル。わくわくするもんネ」
「そういうな神楽殿。歳を取ればおのずとそうなる。拙者も気づいたら過ぎていたという事もあったなぁ、はははは。……あと九ヶ月と十六日か…」
「十分わくわくしてるじゃないですか」


俺という主役を置いて、騒ぐそいつら。と、李野が箱を取り出した。

え?もしかして誕プレとか言うやつですか?


「改めて、おめでとう銀時」
「お、おう…」
「あー!銀ちゃん照れてるヨ!」
「うっせーなァ。開けんぞ」


内心わくわくしながら開けると

「………何コレ」
「ネクタイだ。やはり今時ネクタイの一つも持っていないとな」
「………」
「…ちょ、だから言ったじゃないですか」
「やっぱスーツも買ってくるヨロシ、新八」
「僕ぅぅう!?って、だからそういう問題じゃなくて」
「持っていて損はないさ」


そう言って、李野は俺からネクタイを奪うと締めにかかった。


「よし、やはり思った通り。似合うぞ銀時」
「…着物の上からしてもしょうがねェだろ」


首を摩りながら俺は、そう言いながらも外さなかった。


「銀ちゃん、ケーキもあるネ!」
「何!?それを先に言えよ!勿論チョコだよな!?チョコしか俺は食わねェぞ!!」
「じゃあいらないんですね」
「すんまっせーん!」
「銀時は、蝋燭に火を着けるからそれまで息を吸っとけ」
「まじか」


テーブルに出されたバースデーケーキには

銀ちゃん
お誕生日おめでとうコノヤロー


とラップ調のメッセージがかかれていた。


そしていざ火を消そうとしたら神楽が消してしまうというお約束のオチで終わった。









       
(てめェら誕生日祝って貰えんのが当たり前、とか澄ましてんじゃねェぞコノヤロー)





―――――
銀さんおめでとう!


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あきゅろす。
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