マフィアの休日 負けず嫌い(連載番外) 天使の力連載番外編 「負けず嫌い」 「やってるねー」 どこか楽しそうな声が山本家裏の道場にあらわれた。 「おお、春璃じゃねえか〜ひとりか?」 爽やかな笑みで迎えるのは山本武 「あの子手伝わせたら予定より早く片付いたのよ」クスクス楽しそうに笑うのは数日前から転入してきたリボーンの弟子でディーノの妹でもある岸春璃 「あーこの前は大変だったのな」 籐夜とディーノ達が来た際春璃の家に籐夜さらには山本が泊まってどんちゃん騒ぎをしたのだった。当然春璃にキツくお灸を据えられた籐夜は涙目だったのを思い出し山本も笑う 「あ、ところでなんか用事か?」 思い出したように聞けば春璃は首を振る 「う〜んちょっと違うよ〜剛さんがね、“春璃ちゃんうちのバカ息子が数日前から剣道はじめたんだが何だか知らないか?”って言ってたんで様子を見に」ニッコリと音がしそうなくらい笑えば山本は少し驚く 「もう親父と仲良しなのな!」 「引っ越し初っぱなからお世話になってます〜ところでびっくりするくらい栄えてるねそれ」 「あーこれ?着たのは初めてなのな」 山本が来てる袴は初めてとは思えないくらい山本にあっていた 「すごい似合ってる!あー…いけない忘れるとこだった」春璃は急に背中にしょってたリュックをあさる 「???」 「はい。休憩しましょ?」 出てきたのは純和風のお茶とお饅頭だった ■□■□ 「うんめぇ!!!!」 「よかった」 2人は道場の縁側に座って日向ぼっこしつつお菓子を突きながらのんきにおしゃべりしていた 「ねぇ武」 ものすごいスピードでお饅頭を平らげる彼に春璃は笑顔を向ける 「どうかした?」 「剣道はじめたのあたしに“負けたくない”から?」彼は一瞬瞳を大きく見開いてから観念したように口を割った 「雲雀と戦ったときとかこの前の殴り込みの時とかさ春璃が戦ったの見てなんか…かっけーなってさ思って」悪戯がばれた子供のように頬を掻く彼に春璃は淡く笑う 「“強くなりたい”って思うことは良いことよ♪武が本気なら練習相手になってあげようか?」 「まじ!!頼む!!!」 その日は結局、練習相手になる約束のみをして夕飯の支度があるからと山本を残し春璃は道場を出た 「盗み聞きはよくないわ御師匠様」 道場の前に立つのは見慣れた赤ん坊の姿。春璃がそう言えばリボーンは肩をすくめてみせる 「はっ。他人を散々焚き付けてるくせによくゆーな」 「ふふふ、あたしは御師匠様の手伝いをしてるだけよ」鼻で笑われても気にも止めない 「ああ、俺はあいつらを焚き付けて上に座らせようとしてる…でもお前は違うだろ」 「何が??」 すっとぼける春璃にリボーンは笑う。 「“厄災”から守るためだろ」 春璃はリボーンに背を向けると商店街の雑踏に消えていった 慧斗は死亡フラグがたった ■□■□ 懺悔室 はい、ほのぼのの番外編です。春璃と山本の関係は暇なときしゃべる相手くらいでも、一緒にいると居心地良い。 不思議な関係です 後半は天使の力読者でこれを読んでくれた方に伏線をプレゼント(いらねー オリ編で何か出てきますよ (c)Xanadu [* indietro][prossimo#] [戻る] |