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マフィアの休日
幸せを(+10)
【ごめんね。今日は残業のため先に寝てます。】
仕事を終えて山本武は時雨金時を後ろの座席に放り込み一週間ぶりに帰るボンゴレ本部に向かっていると助手席に放っていたケータイが震えた




見ると本部にいる最愛の彼女からのシンプルなメール。普段しっかりしてる彼女だが、がらんとした自分達の部屋のふかふかのベットに倒れている様が目に浮かび苦笑する



しかし…山本は小さく眉をひそめた。








それもこれも、守護者の中でダントツのスピードでデスクワークをこなす春璃が、山本が本部を開けてからずっと残業が続いていた。


何故だろう…


緊急ってわけでもないし、他の守護者とて彼女に甘えて仕事をサボる…なんてことは無いだろう。サボれば氷漬けにされるのがオチだ。











【山本仕事終わったって?】
考えを巡らしていると再度ケータイが着信を告げる。今度は春璃でなく我らがボスからの労いの言葉







昔からとびきり優しい人ではあったが今でもきちんとそれが残っていて仕事が終わり一息ついたうまいタイミングで労いの言葉をくれる。






【おー特に問題なかったぜあとさ…最近春璃が忙しそうにしてんだけどさ…】



彼女の仕事を管轄してる彼ならば何か知ってるのでは?と淡い期待を抱きながら彼に聞いてみる。
















【俺からは普通の仕事しか与えてないよ】


すると帰ってきた予想外の言葉に首を捻る。

【春璃が忙しい本当の理由なら知ってるけど…春璃からの要望で秘密にしとかなきゃいけないんだ】





山本は不思議そうな顔をする。何故なら春璃は裏表のない性格であり、隠し事とて上手いほうではない

まさか…浮気とか



【あ、いっとくけど浮気とかじゃないよ】
ケータイからは見透かしたような言葉を彼は送ってきた



【ま、帰って聞いてごらん】


山本はとりあえず一番に聞いてみようとか思いつつ車を走らせた

















カチャッ








「ただいまー」




見慣れた自分達の部屋の扉をくぐったら着のみ着のままで丸まって眠る春璃の姿を見つけ小さく笑う

血なまぐさい任務でもどんなに過酷な任務でも帰ってきたら自分が大好きな笑顔を彼女が向けてくれればすべてが吹っ飛ぶ。我ながらベタ惚れだと小さく笑う








「聞くのは明日でいっか」
さっきまで頭を廻らせていた疑問を片付け彼は汗と血が交じりあった匂いを消すためにバスルームに向かった。











コポコポコポ




バスルームから戻ると山本は備え付けのキッチンでマグカップにミルクを注ぎホットミルクを作る




いい大人と呼べる年だが相変わらずコーヒーよりミルクのほうが好き。この週間はおそらくいくつになっても抜けないだろう。






キィ



「あ、おかえり武」
ベットルームに戻れば寝巻を来た彼女


「なんだ、寝てたら俺が着替えさせようと思ったのにな〜」


「ちょっとぉ!!!」
お互い顔を見合わせクスリと笑う。この軽いやりとりをしたいがために帰ってきたのだ


「あ、武…おかえり」

「ただいま」



山本の疲れを吹っ飛ばしてくれる最愛の笑顔を見て山本もまた、満面の笑みで答えた。













二人で仲良く床に就くと山本は思い出したように春璃に聞いた。


「あ、そうだ春璃。最近さ必要以上に働いてると聞いたんだけど…」
その瞬間春璃の動きが止まる



「イヤ、フツウダヨォ」


「待て、待て、待て逃げるなよ〜素直に言え」
明らかに挙動不審な春璃を捕まえて問い質せば渋々白状した。








「…」


「え?」



「だから武と一緒に休み取って旅行行きたかったから仕事を一辺にやってたの!!!!」


真っ赤になり叫ぶ恥ずかしがり屋の彼女を抱き締める


「武?」

「明日からは残り、俺も手伝うから来週行こうぜ」



「うん!!!」
ああ、彼女には笑顔が似合う。そんなことを考えながら、二人は幸せを噛み締めつつ眠りについた。


















































はい、当サイト初の山本夢違和感もっさりでした…


うん、もっと精進せねば……

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あきゅろす。
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