we are
とある夫婦のとある一日のとある会話。
七夏「あの…あなた？」
多滝「何だ？改まって…」
「ちょっと訊いてもいいかしら」
「何をだ？」
「えっと…その･･･(もじもじ)」
「可愛い人だなあ」
「…っきゃ☆……じゃなくてですね」
「すまん」
「いえ…変なことなのだけど」
「早く言ってしまえよ」
「はい…じゃあ。多滝さんは、私がメイド服を着たらどう思います？」
「――――――――っぶぅ(←想像した)」
「ややややっぱり変なこと訊いてごめんなさい私が悪かったんですごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
「ッ、ゲホガホ、いや、ガハッ、大丈夫、大丈夫だから、そんなに謝らないで」
「本当にごめんなさい…ある方にメイド服を着せられて、似合うよって言われたので…多滝さんにも言って貰いたいなと思って訊いてみたんです…」
「いや、それは嬉しいんだけどさ…ちなみにその人誰」
「雲雲雲雲さん」
「あのタラシかーっ！てか字違くないか」
「ああ…雲×４さんでしたっけ」
「雲々玖黙藻だよ！デュラみたいにすんなよ！てーか、お前あのヒモにメイド服着せられたのか？」
「ええまあはい」
「何その曖昧な返事…傍点をつけながら訊くぞ。あいつに服を着せられたのか？」
「ああ、厳密に言えば着せられてないですね。ちゃんと試着室で着たから」
「それはよかったけど…試着室ってことは何か!?店で着たのか!?」
「はい…何か悪かったですか？」
「いや別に悪くないけどさ、どこでよ」
「んーあーえー…確か秋葉原とか」
「めっちゃ穴場じゃん！」
「そういえば結構メイドさんいましたね」
「気付けよ！」
「で結局私にメイド服って似合うんでしょうかね？(ずいっ)」
「ずいって言い寄られても…」
「ちゃんと何着か貰ってきたんですよ？」
「ちゃっかり貰ってくんなよ！」
「えー、多滝さんは見たくないんですか？私のメイド服姿」
「え？いや見たくないなんて言ってないぞ決して」
「そうですか。じゃあこの3つから選んでくださいね」
「3つも!?」
「一・ロングスカート、二・ミニスカート、三・特攻服」
「三つ目は最早メイド服でない!?」
「さあどれがいいですか？一、二、三の数字で選んでください」
「じゃあ…無難にロングスカートで」
「数字でって言ったのに数字で答えないので変更します。二番ですねわかりました」
「いや俺二だなんて一度も」
「聞きません」
「あのさ…」
十分後
「どう？このミニスカニーハイメイドクロース」
「特攻服みたいな名前になってるな…でも何で着替えに10分もかかんの」
「ニーハイがきつかったの…それで孤軍奮闘していたらいつの間にか10分も」
「さいで…いいんじゃないか？可愛くて」
「ニーハイがですか？このフリフリ可愛いわよね」
「そういう問題じゃねえよ！七夏自体がだよ！」
「だ・い・た・んっ！きゃは☆」
「何言ってんだお前!?というよりか今日お前どっかでリミッター外れたよな!?いつもはこんなテンションじゃなかったはずだよな!?」
「私のいつものテンションてどんな感じだったかしら」
「…俺もわからん」
「私達出番無いですからねー」
「現実的な問題に持ってくな！多喜那がメイン張ってるからって！」
「じゃあ多喜那ちゃんがメイン張っててあのテンション見習おうと思ってこんな感じにしてみた…っていう言い訳はどうかしら」
「言い訳とか面と向かって言うな！ていうか見習ってたのかアレを！」
「たまにはいいでしょ？あんなのも」
「ま、悪くは無いけどな…」
「そう。嬉しい」
「で、どうすんのその服」
「あー、ミニスカのほう気に入ってくれたみたいなので他の2着は捨てようかと」
「捨てちゃうの!?」
「え、コレクションする感じなの？」
「しねえよ！そりゃまあその気もしなくもなくもなくもなくもないけど」
「どっちなのよ」
「げふん、ともかく捨てるのはやめなさい」
「はいー。じゃあ多滝さんのクローゼットに入れておきますね」
「やめてくれよ」
「それじゃ朝起きなかったら特攻服で起こしにいくのでご覚悟を」
「それこそやめてくれよ」
「昼にはミニスカで昼御飯作り。ひらひらと揺れるスカートの裾にご注目」
「なんか俺が変態みたいに聞こえるのは気のせい？」
「はい絶対にそんなことは有り得ませんだって私は多滝さんの趣味に合わせて行動しているのですから」
「否定したのは『気のせい』のところかよ！俺はそんな変態感情持ってねえよ！戻ってこい七夏ー!!」
「フフ…我、敗れたり(カクッ)」
「ついに帰らぬ人にーっ!?おーい七夏ー!!!!」
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