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拍手ろぐ
2009年07月度 那智side




いつになったら慧がお喋りしに来てくれるかな。
朝は慧が生徒会で決めなきゃいけないことがあるから早くでていく、なんて言ってたから僕も早く起きようって、一緒に登校しようって思ってたのに。

それを慧に言わなかったから、慧は僕を起こしてくれなかった…から俺はいつもと同じ時間に起きてしまった。
まあ悪いのは俺か、なんて思いながらひとりで学校へ向かう。

一通りの授業が終わると、慧の背中を追って。
だけどその背中がこちらをむいたままで。


最後の授業が終わって。
慧に気づかない振りをして帰りの支度。
本当は、ずーっと見ていたいくらいだいすきだよ、なんて思いながら。

「那智、帰る…か?」
慧が照れてるみたい。変に意識してんのかな、と一瞬に思う。
「なんだよ慧、照れてるの?」
こうして覗きこんでやれば、慧は可愛く照れてしまうのを、俺は知っているから。
「べっ…別に照れてなんか」
また強がってる慧の登場だ。
口走ってることと表情がまるで一致していない。
だから俺は、慧に優しくキスをする。

慧がなんか言っている、けど俯いているせいでよく聞き取れないな。
いまの慧は、拗ねた子供みたいだな。


慧の顎を持ち上げて、またキスをする。

帰る気なんてさらさらないけど、一応言ってみる。
「じゃあ、帰ろっか」




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あきゅろす。
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