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ばか。
また涙が出て来た。
でも今度は悲しみじゃない…嬉しさ、だ。
「…?」
これ以上、泣いてるのなんか知られたくないから、ロイの胸に顔を埋めた。
ほら、こうすれば顔を見られずにすむ。
「ロイのっ…ばか…」
「クスクス…はいはい、私はとんでもない大馬鹿者だよ」
ロイはそういうと、俺の頭をぽんぽんと優しく撫でた。
「エド?顔見せて?」
ズルイと思った。
こんなときに名前を呼ぶなんて。
こんなときに優しい声で言うなんて。
せっかく顔を隠したのに素直に顔をあげてしまうじゃないか。
ゆっくりと顔をあげる。
「エド…、好きだよ」
「…知ってる」
静かに触れ合う唇は涙の味でしょっぱい。
だけど、微かに甘い。
「俺も…愛してる」
ねえ、ロイ。
やっぱりロイには俺が必要だよ。
だって、俺にもロイが必要だから。
だから、ねえ、
一分一秒でも長く ソバ に居て?
* end *
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