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ねえ、ロイ。
俺、こんなにもロイのこと想ったのは初めてかも。



* 一分一秒でも長く ソバに居て *



雨は嫌いだ。
寒くて冷たくて…まるで「死」みたいだから。
今まで何人の傷ついた人を見ただろう。
今まで何人のしんだ人を見ただろう。
―――そして何人の人を傷つけただろう。
雨の降る夜は怖い。
何の明かりもない暗闇の中を「死」が歩いてやって来るような気がして。
だから、こんな日は一人、ベットの中でうずくまるんだ。
小さく、小さくなって「死」に見つからないように。


 
ねえ、ロイ。
今、俺が居なくなったらどうする?
こんなことを聞いても「愚問だ」って、はね返すんだろうけど。
でも、時々心配になるんだ。
俺はロイのソバに居ていいのかって。


俺より沢山傷ついた人を見て、しんだ人を見て、傷つけて…殺したロイ。
イシュヴァールの英雄だなんて言われてるけど、ロイは苦しんでることを俺は知ってる。
ただの人殺し、だって。
でも俺は構わない。
ロイはロイだから。
俺が居なくたって大丈夫だよね?
一人で生きていけるよね?
俺と出会う前みたいにさ。
 
 


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あきゅろす。
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