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朝の教室いつも通りに「優等生」君(もしくは、さん)が自分の席でいそいそと脳みそに知識を詰め込んでいた。頭の中に今月のカレンダーを思い浮かべても、今月は考査なんてない。別に勉強に忙しくすることに対して疎ましいとも、自分が他人より優れているとか、そういった思いはないのだけれど、朝一番にクラスメイトに会って見た光景がいつもこうだとしばしば呆れてしまうのだ。彼等に言えることはただ一つ。頑張ってくださいませ。

「なあ、この光景、毎日見てると呆れるよな」
どうやら俺の後ろの席のロイも同じことを思っているらしく、俺の一つに結ばれた髪を片手で梳きながら「優等生」諸君に聞こえないように(聞こえてしまったら俺らは間違いなく優等生諸君から冷たい視線を残りの高校生活全てで受け続けなければいけないだろう)、ぼそっと呟いた。
うん、と声には出さずに首を縦に振ると、ロイははぁ、と溜め息を一つついて「俺も勉強しようかな」と言ったものだから、俺は驚いて後ろを振り向いた。本当に驚いたものだから、静かな教室に俺の椅子がガタンと悲鳴をあげる声が響いて優等生諸君から冷ややかな視線をいただいてしまった。
「ぷっ」
ロイが下を向いて吹き出した。笑うなんて酷すぎる!悪いのはロイなんだから、俺が冷ややかな視線を浴びてはおかしいのだ。俺よりも原因を作ったロイにその視線をぶつけてほしい。真面目に。



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あきゅろす。
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