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自分でも馬鹿だと常々思う。何故、こんなにも難儀な恋心を抱いてしまったのか、とか、エトセトラ。しかし、思い悩んでいつも出る結果は「好きならば仕方がない」の一点張りなのだ。それでも、何か他の答えが出るのではないかと思って、いつも思い悩むのだ。こういう時に限って、頭の中の自己主張の激しい奴らは奥に引っ込んで、私の頭の中を空に近い状態にしようとするのだ。本当に馬鹿げた脳内だ。
これからどうすればいいのだろう。この想いを伝えるべきなのか、それとも、この想いが勝手に消滅するのを待つべきなのか。二つに一つ。一か八か。天国か地獄か。

ガラガラと締め切っていたドアの一つが開いた。誰だ、まだ授業中は始まったばかりなのに。
どっしりと腰掛けていたソファから腰を浮かして本棚で死角になっていたドアへと目を向けた。
「あ、やば」
誰もいないと思っていたのだろう。大きくて丸い目を更に丸くしている。
「何でいるの?」
エドワード・エルリック。今、一番会いたくない人物だ。
「何でとは何だ。第一、まだ授業中だろ?」
教師として、当然のことをい言う。しかし、内心はかなりの焦り様で、落ち着いてなんていられない。
「まあ・・・そうなんだけどさあ・・・」
何をしようとしていたのか。そんなことは分かり切っている。サボタージュと言う名の昼寝だろう。日差しの入り様は抜群。おまけに人気はない。昼寝には最良な場所なのだから(勿論、私がこの場所を気に入っているのはそういった点があるからだ)。



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あきゅろす。
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