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友情と恋情の狭間で
蒼穹の彼方

目を覚ますとベッドの上には雅明の姿がなかった。
リビングまで行くとテーブルの上に置手紙があることに気づいた。



******
知泉へ

会社から呼び出しがあった。
少し出てくるが、13時には戻れると思う。
それからでいいなら大学まで送るから待っててくれ。


ごめん。


雅明

******


……ごめん?

一瞬、何を雅明は謝っているのか分からなかった。
しかし、すぐに俺の過去を話したことなのだと理解し、綺麗な字で書かれた紙をそっと元の場所に戻した。

それから俺は身支度を終え、自分の持ち物である鞄を肩にかけると雅明のマンションを後にした。


外に出て、俺は雅明の部屋を見上げる。


もう戻ることもないんだろうな…


今まで過ごしてきた俺の居場所を目に焼き付け、俺は歩き出した。




「……さようなら」



秋の風に運ばれるように、俺の言葉は蒼穹の彼方へと消えた―――…。



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あきゅろす。
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